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2012.12.19
快適湿温度と保温力。輻射熱
おはようございます。あー今年も残り10日余り。
どんなに余裕を持っていても全てが押せ押せになるこの時期。
選挙も終わりいよいよ年末の雰囲気がしてきましたが、、、、
Robinの蜘手です。
今日は建築ネタでいきましょう。
住み心地の1つの指数に快適温度、快適湿度といわれるものが定義されております。一般的に夏であれば26度前後、冬であれば20度前後、ともに湿度は50%~60%とされています。
屋外の場合は太陽や風などの影響を受けるため室内に限っての指数なのかなとは思います。季節によって温度が違うのは外気温が違うための影響でしょう。
冬での昼間の場合、20度で50%だと快適ですが夜だと少し寒く感じます。もちろん着ている服によっても変わるのでしょうし、個人的な感覚で違いはあると思います。
しかし住宅の場合、気温や湿度だけで考えると本当の快適さに結びつきません。いわゆる体感温度が重要です。
体感温度とは室内温度とその空間を構成しているいわゆる壁や天井、床などの温度の和の平均値を示したものです。例えば室内気温が20度でも壁温度が16度だと体感温度は18度になります。基本的に壁や天井は冬であれば暖められますので室内温度と極めて近い数値が出るというのが経験則でありますが、ここで断熱性能によって違いが出るのは保温力が高い家と冷めやすく家があるということです。
先日、高野山で宿坊へ行ってきましたが今回のお寺さんも断熱なんてものはなくファンヒーターなしでは寝ることもできないくらい寒かったです。瞬間の室内温度と壁温度を計ってみても確かに寒くないかなと感じる時はその値は近いものをさすのですが、ファンヒーターを切るとあっという間に壁温度は下降しそれにともなって室内気温は冷えてゆきます。
断熱性能が低い空間というのは外気の影響を受けやすく常、ファンヒーターなどで急激な温度の上下をさせるために身体にも負担がかかりやすくなります。保温力が高い住宅は熱源も小さくて済みますし、急激な温度上昇を必要とする機器も不要になります。
ここでもう1つ考えたいのが暖房機器です。
弊社では蓄熱暖房機を推奨しています。別にガスでもオール電化でも構いません。蓄熱暖房機はレンガに熱を加え輻射熱によって室内を暖めるという商品です。もとはイギリスで生まれロシアで普及したというのが一般的な起源とされています。石油や電気、ガスといった新しいエネルギーが普及する前、レンガに熱を加えそのレンガそものもが持つ熱の持続性を利用した先人の知恵でした。1960年代にドイツで今の深夜電力を利用したものが開発され今の蓄熱暖房機の形になったようです。
私がこの商品を知った時は北海道での利用実績が多く、まだまだ東海地方では数が多くなかったと記憶しています。
ネット上の評判ではいまいち、その快適さが伝わらないのが残念ですが実のところ、輻射熱を利用するという段階で断熱性が充分にある家というのが前提になるためかなと思っています。
私は気管が強い方ではないため、エアコンの温風が苦手です。(エアコンの冷気もやはりあまり好きではありませんが)。
輻射熱は決して急激な温度の上下には不向きですが保温力のある家の熱源としては良い効果をもたらします。じわじわと壁や天井、床が暖まりそれ自体が保温され持続されます。室温と体感温度が極めて近い値が表示され続ければその空間は快適です。
湿度コントロールと結露の物理的原因である露点のメカニズムについてはまたどこかで書きたいと思います。
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