壁面収納と本棚造作　メリット・デメリット、憧れを叶えた素敵な事例を紹介

「今の住まいを暮らしやすくリフォームしたい」、「中古住宅を購入してリノベーションしたい」と考えた時に、収納計画もしっかりと検討して充実させたいですよね！

とはいえ、空間スペースは限られているため、「できるだけ家具などを置かずスッキリと収納させたい」とお考えの方も多いかと思います。そこで便利なアイデアとして知っていただきたいのが、空間スペースを有効活用した「壁面収納」です。

今回は壁面収納について詳しく解説します。収納力と使い勝手の良さが魅力的な壁面収納ですが、当然メリットとデメリットがあります。リフォームで壁面収納を計画する際、どんなことに気を付けて導入したら良いのか？壁面収納のアイデアやオススメ事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね！

 

壁面収納とは？

壁面収納とは、床から天井までの空間を有効活用した造作収納です。造作収納は部屋や間取りなど使い勝手に応じて、デザイン、サイズ、収納方法の部材・部品をカスタマイズすることができる造り付けの収納なので、ライフスタイルに合わせて自由自在に収納スペースを計画することができます。

壁面収納のメリット・魅力

空間を有効活用できる

壁を最大限に活用するので、無駄なく用途に応じて収納スペースを計画することができます。

間取り改修が伴うリフォームでは壁面収納を設置する場所やサイズなど、自由度も高くなるので、使い勝手に合わせてプランすることが可能です。

 

また、収納スペースを確保するために家具を置きたくても、空間の広さに限りがあり家具を置くこと自体が難しい場合もあります。「できるだけお部屋に家具を置きたくない」、「造り付けの収納でスッキリさせたい」という方にとってもこの点はとても魅力的ですね。

収納をインテリアとして使える

収納スペースを確保するだけではなく、お部屋全体をおしゃれにスッキリ見せられるのも壁面収納ならではのメリットです。壁面収納は飾り棚や見せる収納が取り入れやすく、趣味やお気に入りのものをディスプレイすることでで、おしゃれなインテリアとしても活躍してくれます。

 

デザイン性の高い壁面収納を造作したり、見せる収納でインテリアにもこだわることで、ワンランク上の空間を演出することが出来ます。

壁面収納のデメリット

一度設置すると簡単には動かせない

壁面収納は家具とは違い、固定したり大型になるものもあるため、最初に設置すると簡単に取り外ししたり、変更が出来ません。例えば子ども部屋に壁面収納を設置したものの、お子さまの成長に合わせて部屋を分けたい、模様替えをしたいと考えた時に、壁面収納が動かせず断念せざるを得ないということも・・・。この先、間取り変更を行う可能性があるのか？将来を見据えてプランを考えましょう。

目的を持って設置しないと邪魔になってしまう

見た目もおしゃれでインテリア性も高い壁面収納ですが、明確な目的を持って設置しないと本来の機能を果たせず、かえって邪魔な存在になってしまう・・・ということにもなりかねないです。何を収納してどう活用したいのか？ということをあらかじめ明確にしておき、ライフスタイルにぴったりの壁面収納を設置することが大切です。

壁面収納をプランする時の注意点

オープンな造りの壁面収納には手軽さがあり、収納と展示を兼ねることから「見せる収納」としても魅力的です。おしゃれで空間にも華やかさがありますが、常にきれいに収納されていないとかえって見栄えが悪く、お部屋が片付いていないという印象を与えてしまう可能性もあります。

もしオープンな壁面収納にすることに抵抗がある場合は、部分的に扉をつけることも可能でスッキリとした印象を保つことができます。ただし、設置する扉が多ければ多いほど、その分コストもかかってしましますので、扉を付ける場合は予算とのバランスなど検討が必要です。

また、壁面全体に扉を付けることも可能ですが、かえって圧迫感が出て重く感じてしまうことも。場所や使い方に応じて壁面収納をプランしましょう！

本棚造作など憧れを叶えた事例

R.062　旅行気分！ホテルライクな家【中古住宅リフォーム】 岐阜県岐阜

「マイホームを持ちたい」とアパートからの住み替えを検討されていたお施主様。新築も検討して色々と物件を探されていましたが、お子さまの学区や広さなどが条件と合っていた中古物件を気に入って購入しリフォームする計画となりました。

購入した築44年の物件は延床面積が52坪とゆとりのある広さ。ご家族の生活に合った間取りを計画するのはもちろん、ご夫婦こだわりのインテリアにするため素材や色味などにこだわってプランしました。

吹抜けに面して設けられた2階フリースペースには2人のお子さんのスタディースペースを設けました。吹抜けの手すりの真ん中には本棚を造作してお子さんの本を収納できるように。お気に入りの本は表紙を見せてブックギャラリーのように使う事もできます。

リビングや階段横、手すりなどの壁面を上手く活用して収納スペースを造作した、アイデアの詰まった事例ですね！

R.027　存在感と静けさ、大人和モダンリビング　岐阜県下呂市

ご両親との将来的な二世帯同居を考えていらっしゃったお施主様。同居を始められるにあたって、「玄関ホールに吹抜けがあるため寒いし、階段が急で危険」「LDKの狭さと設備の老朽化」といったお悩みがありリフォームを決意されました。

既存の梁を活かし味わいのある雰囲気に仕上げた吹抜けは、夜は間接照明が壁面を優しく浮かび上がらせます。造作本棚や木の装飾壁、障子のデザインなど細部にまでこだわって空間を造りました。

プランを造っていく中で、一番こだわったのが階段と収納です。搬入経路に制約のある中での鉄骨階段の採用だった為、施工性を十分考慮しました。また、階段横の収納は段板に合わせて高さを設定し線を揃えています。」

造作本棚は規則的ではなく、互い違いに仕切ることでコンテンポラリーな印象になりますね！空間の広がりを見せることで、解放感を感じやすくゆったりした印象のLDKへと生まれ変わった好事例です。

R.038　本好きさんの心地よい住まい【中古住宅リフォーム】　岐阜県高山市

長年アパートに住まわれていたお施主様。読書や音楽鑑賞がご趣味で、本やCD・レコード等が増えてきてお住まいがだんだん手狭になってきたそうです。自宅でお仕事をされていたこともあり「自分好みの家に住みたい」とロビンに中古住宅購入＋リフォームのご相談をいただきました。

今回のリフォームでは明るく開けた南面にLDKの配置を変更しました。リビングには趣味の本やCD・レコード等をたっぷり収納できるよう、大容量の造作棚を設けました。住み替えのきっかけとなった「収納」も、各所に必要な量を設けることで暮らしやすさをアップしています。

図書館のように壁一面に広がる本棚は、本好きさんなら一度は憧れるのでははいでしょうか。趣味や憧れの詰まったすてきな事例ですね！大切にされている本も壁面収納でスッキリと整えることができますね。

R.043　しっかり暖か、世代交代しながら住み継ぐ二世帯住宅　岐阜県可児郡

３人のお子さまの成長に伴い、「子供部屋」が必要と感じるようになり、2階を活用できるようにリフォーム、もしくは建て替えかを検討されていました。弊社ＨＰの施工事例を気に入ってくださったことをきっかけに、リフォームのご相談を頂きました。

子世帯のリビングは開放感とナチュラルな造作を重視し、水廻りや２階ともつながりのよい空間に。親世帯はリビングで過ごす時間も比較的長くなるため、日当たりの良さや、開放感・快適性を確保した空間に仕上げています。

また、２階のフリースペースには造作机と本棚を作りました。３人のお子さまが本などを共有できるようにしています。隣の階段に光が入るように腰までの高さにしています。

S.117　小屋組みの見える32坪の「木の家」　愛知県

お施主様は後々、ご両親との同居を予定されており、それぞれの世代が快適に過ごせる住まいをご希望されておりました。お仕事でピアノを使うお施主様のためにグランドピアノの部屋を作りました。防音用にセルロースファイバーで部屋全体を囲んで充填し、インナーサッシを入れてWサッシにしています。

ピアノを２台入れる防音室の壁面に、楽譜の整理用に天井まである壁面本棚を作りました。楽譜サイズなども確認の上で一部間仕切りも作っています。また、明るさを確保するために窓も配置しています。

S.065　リビングに黒板のある二世帯住宅　愛知県

白い天井と白い壁とのバランスが印象的な内観の二世帯住宅。開放的ですっきりとしたメインリビングが二世帯のコミュニケーションの場所です。「二世帯が集まるメインリビングは開放的な空間にしたい」というご要望がありましたので、なるべく家具などを置かなくてもいいように、収納箇所を計画的にデザインしました。

リビングには壁と一体となる白い本棚を作りました。本はもちろん、生活小物も収納が出来ます。

S.066　中二階との繋がりで広々LDKのある家　愛知県

リビング空間に広がりを感じさせるスキップフロア（階段中二階）のあるお家です。中二階の下は収納として使えるようプランし、極力ものを表に見せないことで、シンプルな生活が出来るような工夫をしています。

スキップフロアとつながる階段に壁面の本棚を作りました。隠れ家のようなスキップフロアと本棚は書斎や勉強スペースとして使うことができます。また、１階と２階の間にあるので、家中の本を集約することができます！

まとめ

壁面収納を造作するポイントや施工事例についてご紹介しましたが、壁面収納を単なる収納ではなく「見せる収納」として、取り入れてみてはいかがでしょうか？

アイデアや工夫の仕方次第で、壁面収納はお家の中のあらゆる場所に造作することができます。お部屋によって収納したいものや目的も異なりますので、皆さんの暮らし方に合わせて壁面収納を検討されてくださいね。