中古住宅需要が急増中!プロの中古住宅の選び方と判断の方法!
中古住宅を買うときに注意することは?敷地や建物のチェック方法など、失敗しないための中古物件の見極め方をまとめました。
住宅業界でしばし話題になることですが、今、中古住宅+リノベの需要が急増中です。
中古物件を購入し、お好みのデザインにリノベーションを希望される方が増えているということですね。
増加している背景には、新築に比べ購入価格が安価なことや以前と比べ中古物件購入やリフォームに対しての融資要件の幅が広がったこと、自治体の補助金支援も充実しているなどが挙げられます。
住まいコラム
新しい住まいのカタチ_中古住宅+リノベーション その魅力とメリット
https://www.e-robin.com/renovationblog/used-house-renove/
リフォームローンと住宅ローンを徹底比較!
https://www.e-robin.com/renovationblog/mortgages-and-remodeling-loans/
しかし、条件にあった家が見つかったとしても、永く住み続けることが出来ない物件だとしたら?買っていいものか、それとも今回は見送るか。
このコラムでは中古住宅+リノベに適した家を見つけるために、リフォームのプロが失敗しない物件選びのコツをお伝えします。
目次
物件探し~見学予約
中古物件の魅力は、利便性の良い立地条件や広い間取りの物件など、新築では高額になりそうな家を低価格で購入できる点にあります。間取り変更や水廻りリフォームで手を加えても、新築を購入するよりも手頃な価格で購入が可能に。
しかし、出来るだけ予算内で収めたいところですよね。
予算内で収めるには、なるべく予算をかけずにリフォームができる物件を選ぶことがポイントとなります。まずは、不動産ポータルサイトや不動産会社のHPなどで物件を探してみましょう。
ほとんどの不動産業者では、不動産流通機構会員専用の情報交換サービス(レインズ)を利用しており、全国どこの不動産会社でも同じ物件情報を共有しています。物件情報は日々更新されていますので、不動産会社のHPやポータルサイトでこまめに情報収集を。希望条件にあう物件が見つかったらまずは不動産会社へ連絡をして内見予約を入れましょう。
物件を見学する際は、必ず仲介をしている不動産会社へ連絡を。
中古物件では居住中の物件も多くあり、勝手に近くまで見に行くことはマナー違反となります。仲介不動産会社から売主様へ許可をとってもらい、それから見学をするようにしましょう。
岐阜中古住宅専門サイト ロビン不動産
現地周辺のチェックポイント
最寄り駅や学区などの所要時間をチュック
小中学校に通うお子様のいらっしゃる家庭では、「校区を変えたくない」「同じ学校に通える家を探したい」といった学区優先で物件探しをする方も多くみえます。
物件情報には、所在地の学区、小中学校の距離、最寄り駅、バスからの距離などの記載があります。距離の記載については「不動産の表示に関する公正競争規約」により「道路距離80mにつき徒歩1分を要するものとして算出すること」と定められており、こちらの基準で表示されています。
しかし、人によっては歩くスピードや歩幅も違います。一番、よい方法は実際に歩いてみて確認すること。見える景色や道の勾配など感じることも大切です。
また、多くの自治体では転居理由での学区の越境入学が、申請により認められています。学校との距離が問題なくクリアできれば、学区にこだわらず範囲を広げて探すのもの良いかと思います。
ハザードマップをチェック
近年では、台風や大雨などの水害が多く起きています。購入予定の地域の安全性や避難経路などを事前にハザードマップで調べておくと安心です。
「ハザードマップ」とは、河川氾濫や堤防決壊などで浸水が予想される危険と思われる箇所や区域、避難場所を地図にまとめたもの。各市町村のHPや配布物、国土交通省のハザードマップサイトでも確認することが出来ます。
また、不動産取引の重要事項説明においても、対象物件が所在する地域の最新水害ハザードマップで調査したものの提示と説明が義務化されています。不動産会社へ案内の際に質問すると教えてもらえます。
国土交通省 水害ハザードマップ
再建築不可の物件って何?
物件を検討する際は、敷地周りの道路についても確認が必要です。車の出入りの利便性はもちろんですが、建築基準法における「接道義務」において、敷地と道路の間口が規定の数値に達していないと、増築や、再建築の際に建築許可がおりません。
接道義務(旗竿地)
接道義務とは、
・敷地は、建築基準法上の道路 幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない
敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接する事が義務付けられています。
敷地によっては、「旗竿地」と呼ばれる道路側から奥の方に位置する土地があり、そのような敷地には注意が必要です。接道義務は市街化地域において消防車などの緊急車両が容易に出入りできるように道幅4mを確保することが目的のひとつです。
そのため、奥に位置する土地への出入りがしやすい2m以上の道幅を確保するよう接道義務が設定されています。
「旗竿地」は、物件価格が周りと比べ安価な場合が多く、また、道路に面していない分静かな環境が保てるなどメリットもあります。しかし、2m未満の場合は、隣地から土地を購入する等の措置をしないと再建築は不可となります。
接道義務(セットバック)
接道義務が規定されるより前に存在し、4m未満でも交通上および安全上、防火上、衛生上支障がないと認められている法43条第2項第1号の規定道路(「2項道路」「みなし道路」と呼ばれる) 道路が存在します。
この場合は、4mに満たなくても道路としては認められていますが、再建築の際には既定の4mへ道路幅を確保するため、道路の中心線から2mとなるように敷地を後退「セットバック」しないと建築許可がおりません。
対象となる物件の資料には「2項道路に接道」「セットバック必要」といった記載があります。そちらも確認が必要です。
その他、袋地と呼ばれるどの道路にも接していない敷地が存在します。
日常の通行は、囲繞地(袋地の周りの土地)通行権によって他人の土地を通行する権利が民法で認められていますが、自己の敷地に接する道路が存在しないために再建築は不可となります。
住宅ローンは組めない?
再建築不可の物件があるという事を説明しましたが住めないという訳ではありません。建替えや増改築はできませんが、既存の建物をリフォームして住むことは可能です。
価格も安く購入しやすいというメリットもあります。また、建替えの際にセットバック等の接道義務に適合するよう設定ができれば問題ありません。
一方、デメリットとしては、接道義務に適合しない場合、住宅ローンの審査の際に担保としての価値が低くなるため通りにくくなります。
建物のチェックポイント
立地環境が確認できたら、建物の状態を見ていきましょう。判断基準として築年数が挙げられますが、実際には建物がおかれた環境により劣化具合は様々です。築年数よりも、きちんと手入れがされてきた建物か、風災害にあった建物ではないかなど、状態の見極めが重要となります。建物の状態は慣れていないとわかりにくい部分もありますが、リフォーム会社が主体のロビンでは、長年多くの家をリフォームしてきた実績から、家の状態を見極めるノウハウがあります。
中古物件を選ぶ際の建物のチェックポイントをお伝えします。
外壁と屋根
外壁のお手入れの目安は、
窯業系サイディングや、パネルボードなどは、7~10年おきの再塗装、トタン壁、金属系サイディングは10~15年おきの塗装が最適です。
外壁の種類と補修方法はコチラ ロビン「住まいコラム」屋根・外装
https://www.e-robin.com/renovationblog/renovation_category/exterior/
再塗装などの手入れが行き届いていない物件では、外壁の補修が必要となります。
外壁のチェックポイントは
・ひび割れが起きていないか
・防水(コーキング)の切れはないか
・チョーキング現象、触ると白い粉が付いてこないか
・浮きや反りはないか
・クラック(ひび割れ)が起きていないか
・サビによる腐食はないか
・爆裂(壁内に入り込んだ雨水が内部で凍結を起こし、外壁材がぼろぼろと落ちてくる状態)
は起きていないか
特に爆裂や、サビによる腐食がひどい場合には、塗装では対処しきれないため、サイディングや板金の張替が必要となり、リフォーム費用も高額となる可能性があります。
屋根の種類には、瓦、セメント・コンクリート瓦、スレート瓦、トタン、ガルバリウム鋼板、などがあります。こちらも外壁同様、定期的な塗装や張替の手入れが必要となります。
屋根の種類とリフォーム費用はコチラ 屋根塗装ならムキコートルーフ!!耐用年数と35坪の相場も公開です
https://www.e-robin.com/renovationblog/super-muki-cort-roof/
屋根のチェックポイント
・屋根のひび割れ、ずれ、反りがないか
・腐食、カビ、コケがおきていないか
こちらも、劣化具合によって葺き替え等のリフォームが必要となる場合があります。
屋根は、目視では確認できない部分のためリフォーム会社の診断をお勧めします。
基礎部分 建物の傾き
基礎部分のチェックポイント、
・コンクリート部分にひび割れは起きていないか
万が一、クラック(ひび割れ)がある場合は補修が必要です。ひび割れの幅が0.3㎜以下であれば許容範囲とされていますが、漏水の有無や鉄筋の腐食の恐れがあるかないかで補修内容も変わります。
基礎にクラックがあるようなら、さらに建物内の傾きにも注意してみましょう。
最近ではスマホの傾斜測定アプリが多く出ており、簡単に計測することが出来ます。しかし、アプリの場合はおおよその数値となりますので、水平器を使用した調査はリフォーム会社等専門会社に相談ください。
傾きによる健康被害について、国土交通省による「住宅の品質確保の促進等に関する法律」基準では、
・傾きが3/1000未満 角度0.17度未満
自覚症状はほとんどなし(許容範囲)
・傾きが3/1000以上~6/1000未満 角度0.34度未満
傾斜を感じる、自覚症状なしの場合もあり、
・傾きが6/1000以上の場合 角度0.4度以上
目眩、頭痛、ふらつき、吐き気、食欲不振など健康状態への影響が大きくなる
とされています。
建物を見る際には、室内に立った感覚や窓や建具が開きにくく無いか確認してみましょう。
雨漏り跡
雨漏りの跡は、室内、特にベランダ部分の下などをチェックします。
・天井、壁の角の壁紙が緩んでいないか
・壁の色が変色していないか
壁紙が変色していたら、過去に雨漏りを起こした可能性があります。天井点検口などがあれば、天井内の確認も行います。雨漏りの箇所がみつかったら、外壁の補修やコーキングの打ち直しなどで改善が可能です。
水廻り設備の劣化具合
トイレ、洗面台、キッチン、風呂、水廻り、給湯設備などの水廻り設備は、中古物件を購入する場合、劣化具合よりも、好みに合う仕様に交換する方がほとんどです。水廻りはリフォームも容易に工事が可能ですので、購入予算には組み込んで予定されることをお勧めします。
水廻りリフォームの価格はコチラ
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床下 シロアリの確認
水廻りの劣化具合を調べる際に、水漏れの跡が無いか確認します。
水漏れの跡があると床材などの木材を腐らせてしまっている可能性があり、また、水道の配管工事のやり直しなどがあると費用がかかります。
床下の点検では、点検口より床下を確認します。
また、同時にシロアリの被害が無いかをチェックをします。
床下、シロアリのチェックポイント
・床鳴りがしていないか
・柱をたたくと空洞音がしないか
・床下の木材に白蟻の跡がないか
など。
被害が少なければ、防蟻処理を施しすり減った床材等を補強することで補修は可能です
築年数20年以内が売れる理由
築年数が経っていてもリフォームで良い状態が保てることは理解していただけたかと思いますが、やはり、築年数20年以内の物件は人気があります。理由の一つは、購入の際に住宅ローンを利用、および住宅ローン控除を受けたい方が良く目にする耐震基準築年数20年以内という数値にも影響しています。実際の住宅の耐用年数とは関係がありませんが、以下で説明する築年数が融資や控除を受ける際の基準となっています。
住宅ローン控除の耐震基準
住宅ローン控除とは、
住宅ローンの残債(残高)の1%が10年間にわたり所得税から控除される制度
中古物件購入借入の住宅ローン控除の要件として、
木造(非耐火建築物)は20年以内
マンション(耐火建築物)は25年以内
とされています
しかし、築20年以内の物件に限るというわけではありません。
①耐震基準適合証明書がある
②既存住宅性能評価書で耐震等級1以上が確認できる
③既存住宅売買瑕疵保険に加入している
のいずれかで、耐震基準に適合していることが証明されることで住宅ローン控除を受ける要件が適応となります。
証明書の取得費用や、瑕疵保険加入費用、場合によっては耐震基準を満たす工事の実施などの費用が掛かりますが、建物の検査が入るため安心できるメリットがあります。
中古物件の場合、瑕疵があった場合の保証がつく「瑕疵保険加入」は任意加入となっていますが、売主側ですでに加入済みの物件も多くあります。また、購入前に買主が加入することも可能ですのでご相談ください。
国土交通省 住まいのあんしん総合支援サイト
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/index.html
JIO 日本住宅保証検査機構 住宅かし保険
https://www.jio-kensa.co.jp/insurance/
国税庁 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1214.htm
新耐震基準とは
住宅ローンを利用する際や各種補助金、優遇制度を受ける際に記載のある、1981(昭和56)年5月31日以前に建てられた場合とは、旧耐震基準の物件を示しています。
一方、1981(昭和56)年6月1日以後に設定された新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準とされています。建築の際に発行される建築確認申請または、確認済証の日付を確認することでわかります。築40年以上前の物件という事になりますので紛失の場合も見受けられますが、登記情報などから確認することも可能です。
因みに、フラット35の借入審査の際の建物評価基準では
・建築確認日が昭和56年6月1日以後であること
・(建築確認日が昭和56年5月31日以前の場合は、耐震評価基準などに適合)
※建築確認日が確認できない場合は、新築年月日(表示登記における新築時期)が昭和58年4月1日以後とします。
・技術基準に適合していることを示す適合証明書の取得が必要
といった中古住宅の技術基準が入ります。
旧耐震基準の物件でも、現在の耐震基準を満たす耐震工事がされていれば、融資や優遇制度を受けることが可能です。一方、旧耐震基準のままの物件は、耐震基準を満たすリフォーム工事の実施などの費用が掛かります。
住宅金融支援機構 フラット35
https://www.flat35.com/loan/tech_cyuko.html
まとめ
参考になりましたか?
中古物件探しでは、価格や広さ、立地や利便性なども重要ですが、物件の「第一印象」も大切です。周囲を歩いてみたら自分にしっくり合う感じがした!家の中を実際に見たら住むイメージが湧いてきた!といった「感覚」も実はかなり重要です。そして、建物の希望に合わなかった部分は、リフォームで補うことが出来ます。ぜひ、リフォームのプロにお任せください。ロビンでは物件探しからリノベーション、さらに居住後のメンテナンスまでワンストップでご提案いたします。
参考資料
国土交通省 水害ハザードマップ
国税庁 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1214.htm
国土交通省 住まいのあんしん総合支援サイト
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/index.html
JIO 日本住宅保証検査機構 住宅かし保険
https://www.jio-kensa.co.jp/insurance/
住宅金融支援機構 フラット35
https://www.flat35.com/loan/tech_cyuko.html
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