照明はオシャレに直結！　光の演出でワンランク上のお部屋へ　

照明の重要性　光が空間をデザインする

突然ですが、お部屋の照明、こだわられていますでしょうか？

内装をリフォームする際、間取りや床材、クロスの色など、決めなければいけないことがたくさん。後からでも取り替えが可能な照明は、なんとなくで決めてしまいがち。ですがこの照明、実はインテリアを考える上で非常に重要なんです！　明かりをひとつ変えるだけで、お部屋の雰囲気は一気に変わるもの。今まで明かりにそれほど興味がなかった方でも、このコラムを通じて少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

光がなければ、おしゃれな部屋も台無しに

床材や窓、クロスなどは多機能なものがほとんど。選べる表情も多種多様となっており、機能性＋デザイン性は当たり前。高品質なインテリアは今までよりもぐっと身近なものになりました。一方照明においては、LEDの省エネ化については言及されても、その機能性についてはぼんやりとしています。しかしこの照明が、お部屋の雰囲気を大きく、大きく決める大切なものだったのです。

光が色を決める　色温度と色の関係

当たり前ですが、光源が無ければお部屋の中は真っ暗。どんなおしゃれな家具や壁紙が張ってあっても、黒一色。これは極端な例ですが、私たちが見ている色は、実は光が決めています。リンゴが赤く見えるのは、リンゴ自体が赤いのではなく、リンゴの表面が赤以外の色を吸収しているから赤く見えているのです。

もっと身近な例で例えてみましょう。お店でお洋服を選ぶ時「あ、この服の色すっごくいい！」と思って買ったはいいものの、家に帰って並べてみたらあれ……？　思ってた色味と違った……。なんて経験はございませんか？　これはお店のライティングと、ご自宅の蛍光灯や日光では、光のあたる角度や光の色温度が違うことが原因で起こる現象です。

色温度が高い（青みが強い光）だと、赤系統の色は若干くすんでしまいます。逆に色温度の低い（赤みが強い光）だと、リンゴの色がより映えます。

ちなみに色温度（単位はK：ケルビン）は、明るさの単位ではなく、光の色合いの単位です。数値が高ければ青みが強く、低ければ赤みが強い光となります。

 

つまり照明の色合いによって家具やクロスがより映えるか、色あせて見えるか等が変わってくるのです！

お部屋の色合いに合わせて、照明を考える

それでは、実際のお部屋と照明の組み合わせ例を見てみましょう。

こちらのお部屋、床材と観葉植物が印象的ですね。異なる色味の照明の代わりに、簡易的ですが赤い色調と、青い色調のフィルターをかけてみました。

電球色。赤系統の色が強調されたため、床材の木目が浮かび上がります。暖かい印象のお部屋になりました。一方観葉植物の緑やカーテン、クッション等はややくすんだ印象となり、主張は抑えられています。

青系統のライトを当てると、グレーがより引き締まり、すっきりとクールな印象に。観葉植物の緑や、クッションの蝶々の青色が映えました。代わりに床材の色はやや抑えられています。主役は寒色の小物たちですね。

いかがでしょうか。照明の色合いによって際立たせるもの、抑えるものがハッキリと変わってくるのです。

色のくすみを逆手に取って、オシャレなお部屋作り

赤いリンゴへ色温度が高い青みがかった照明を当てると、色味がくすんだり暗くなりすることで目立たなくなります。この効果を逆手にとって、オシャレな部屋を作っていきましょう！

オシャレな部屋を作る際、様々な方法がありますが、お手軽な方法として、「色の統一感を持たせる」、「目に入る色の数を減らす」という技があげられます。多色使いを控え、同系色でまとめることでお部屋全体に一体感が生まれるのです。

しかし、常にこのような状態をキープできるかと言えば、なかなか難しいもの。ものが増えていくにしたがって、お部屋の色は増えていきます。

そこで登場するのが照明。色温度を偏らせた照明を使うことで、他の色がくすんだり暗くなったりするので、主張が控えられます。

そのため、目立たせたい色合いのものを集中して際立たせることができ、同時に統一感を出すことができちゃうのです。

シーリングライトと間接照明をシーンに合わせて使う

とはいえ、偏った色温度の照明は、色を際立たせる反面、物が見えづらいという欠点があります。そのため、普段はシーリングライトで太陽と同じ昼白色を。ものが見やすくなり、作業もはかどります。リラックスシーンでは、間接照明に切り替え。状況に合わせて照明の色を変えることをオススメします。現在は調光タイプの照明も多く販売されており、より気軽に照明で雰囲気を変えやすくなりました。

光と影がお部屋をドラマティックに彩る

さて、色の温度については解説してきましたが、今度は上級編。光と影について説明いたします。

人間は影で立体感を感じる生き物です。下の絵をご覧ください。

影がある方が、より立体感を感じますよね。お部屋も同じでのっぺりとした壁よりも、陰影がハッキリした壁の方がより奥行きを感じられます。

施工事例：R.018　古き良きものと機能性が融合した、古民家リフォーム　岐阜県岐阜市

１枚目の水廻り写真よりも、２枚目の土間の方が、より奥行きと立体感を感じられるのではないでしょうか。

部屋の中央に配置され、全体をまんべんなく照らすことを目的とした昼白色のシーリングライト。それに対しあえて色温度を偏らせ、部屋にアクセントを与える間接照明。二つを気分に合わせて選択できれば、日常と非日常を切り替えることができ、生活にメリハリがつくことうけあいです。

照明の位置と心の関係

気軽にお部屋の雰囲気を変えられる優秀な間接照明とはいえ、どこでもやたらめったら置けばいいというわけではありません。お部屋やシーンに合わせた効果的な置き方が実は存在します。照明を配置する高さにより、人間が感じる感覚は大きく変わってくるのです。

それらは、人間が自然の中で生きていた頃の記憶と関係があります。

その記憶とは、太陽の位置。人は長い歴史の中で、日が昇ると目覚め、日中に行動し、日が沈むころには眠りにつくという生活サイクルをずっと続けてきました。そのリズムがまだ私たちの体には残っています。

人は頭上に照明があると活動的になり、低い位置に照明があればリラックスすると言われています。

朝目覚める時や、作業をする場所ではできる限り頭上に照明が来るように、くつろぐ時や入眠前にはできるだけ低い位置に照明が来るようにするとよいでしょう。

リフォームだからできる！　選べるオシャレな照明！

シャンデリア

ヨーロッパ貴族文化を中心に発達した、格調高さと優美さを兼ね備えた照明、シャンデリア。重量があるものは天井の補強が必要な場合があり、取り付けはリフォームと一緒に。クラシックなものから、幾何学的でモダンなものまで幅広く展開しています。しかし、どのタイプにも言えることは、その存在自体がお部屋の雰囲気に大きな影響を及ぼすインテリアであるという事。お部屋のコンセプトが決まっている場合は、テイストにあったシャンデリアを用いることでお部屋がカチッと仕上がることでしょう。

シーリングファンライト

シーリングファンとは、天井に取り付けられた扇風機のこと。カフェなどの天井でくるくる回っているおしゃれな照明です。回る羽根の目的は空気をかき混ぜること。近年エアコンの効率を高めるため等の目的で、サーキュレーターが注目を浴びています。それを天井から行うのがシーリングファンです。そのファンにライトが付いたものがシーリングファンライトとなります。吹き抜けなど、天井が高い場合はどうしても暖かい空気が上に行ってしまいます。シーリングファンを用いることで、天井付近に溜まった暖かい空気を下に送ることができるのです。また、シーリングファンはおしゃれな見た目をしていることも多く、インテリアとしても非常に人気です。こちらもシャンデリアと同様に重量があるため、取りつけはリフォーム会社と相談しながら行うのが吉。

ダウンライト

天井に埋め込むタイプのライト、ダウンライト。天井をフラットに見せることができ、スッキリした空間を演出することができます。１か所だけ設置するのではなく、廊下やリビングなどへ複数個所にわたって設置するのが一般的です。非常にスタイリッシュな照明ですが、埋め込みには工事が必要で、一度取付穴を設けると穴の位置調整ができません。ライト側で角度などを調整できる、ユニバーサルタイプだと微調整が可能です。

ペンダントライト

天井から吊り下げるタイプの照明、ペンダントライト。照明の笠部分を含め、インテリアとして非常に優秀な照明です。様々なデザインのペンダントライトが発売されており、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。照らす範囲が狭いため、シーリングライトなどの補助的な立ち位置として使用すると良いでしょう。

ブラケットライト

壁に取り付けるタイプのこちらは、ブラケットライトと言います。ペンダントライトと同じく、空間演出に長けた照明です。装飾性も高い反面、壁付けなので場所を取りません。室内に取り付けるタイプと、玄関など屋外の壁面に取り付けるタイプがあります。また、寝室などで読書をするための光量を抑えた読書灯（リーディングライト）といったタイプもあります。

間接照明（インダイレクトライト）

こちらは照明器具を見せずに空間演出をするバータイプ照明。天井や床に溝を設け壁を柔らかく照らし出せば、ホテル並みのおしゃれさを手に入れたと言っても過言ではないでしょう。光と影をメリハリ付けて演出できるので、お部屋の雰囲気ががらりと変わります。人は直接光を当てられると緊張してしまう傾向があります。しかしこちらのタイプだと壁に当たった光を見ることになりますので、常にリラックスした雰囲気をお部屋にプラスできます。

スポットライト

ダウンライトとは異なり、こちらはあえて照明器具を露出したタイプ。空間全体を照らすより、一部分（スポット）を照らし出す目的で使われるライトです。絵画や写真、趣味のディスプレイなどを照らし出せば、お部屋がまるで美術館のように。お気に入りのコレクションを眺める時間は、かけがえのない豊かさを生活にもたらします。照らした対象を浮かび上がらせるように照らすので、特に強調したい場所で使えばこだわりある空間が見る人に伝わります。工事を伴わないクリップタイプなども販売されているため、導入は気軽にできるのも嬉しいところ。その場合配線が露出するので、上手に隠す必要があります。クロス張替えのリフォーム等、壁に手を入れるタイミングで埋め込んでしまえば、よりスタイリッシュな照明となります。

スタンドライト

基本的に工事を伴わない間接照明です。大きなものは床置きから、小さなものは卓上のタイプまで。自立していることが特徴です。持ち運びもできるため、別の部屋へ持ち出すことも可能。ホームセンターやインターネットなどでも購入できますし、お部屋のテイストに合わせたものをリフォーム時のプラスα等でロビンより購入いただく事も可能です。

ダクトレール

ダクトレールは正確には照明ではありません。一か所の電源で、レール上に取り付けられたライトすべてに電気を供給できるレール、それがダクトレールです。スポットライトやペンダントライトが取り付けられます。レール自体がインテリアとなる上、照明の位置を細かく調整できるメリットがあります。ペンダントライトやダウンライトを取り付ける際、ダクトレールを設けず天井に穴を開けると、照明の位置変更はできません。ですが、こちらのダクトレールに照明をとりつければ、横方向に照明を自由に移動できるのでとても便利です。

ハイテクライト

機能性にこだわった、最新の照明たち。照明の常識を覆す製品が目白押しです。

調光照明

色の温度や、明るさをリモコンや壁付けスイッチ、アプリを経由した携帯などで操作できます。その日の気分や作業の内容に応じて色味を変えられるため、シーリングライトなどに用いると非常に便利です。

音声認識照明

こちらは音声認識スピーカーや専用リモコンを使用することで音声操作を可能にした照明。調光機能とセットになっていることが多く、一言声を掛ければ電気が点灯し、登録された色味や照度を声で操作できます。もう調光リモコンを探し回る必要はありませんね。

サーカディアン照明

サーカディアンリズムとは、いわゆる体内時計の事。そこから名付けられたサーカディアン照明は、人間の生活リズムに合わせて、まるで太陽のように明るさや色温度を自動で調節してくれるライトです。日光を浴びる時間が少ないと、体内リズムが崩れ、睡眠障害等の原因となります。サーカディアン照明は、朝起きたときは覚醒を促す色温度の高い明かりで、就寝前は睡眠を促す暖色系の色温度の低い明かりで生活を支えます。足りない自然光を、人口光で補う新しいシステムです。

オシャレなライト１０選

１キュートなブラケットライト

淡い色合いの北欧調ブラケットライト。かわいらしい見た目は、つい触れてしまいたくなる愛おしさ。お気に入りのスペースを楽しく、明るく照らします。

２アンティーク調ブラケットライト

金属の表情がおしゃれなこちらのブラケットライト。古き良き英国を思わせるライトは、アンティーク小物やブルックリンスタイルによく合います。

３ステンドグラスのペンダントライト

カラフルなステンドグラスからは優しい明かりが広がります。小ぶりでかわいい照明ですが、暗くなれば表情も一変します。昭和チックなのに新しい。モダンな雰囲気がたまりません。

４ビビットでポップなペンダントライト

ポップカラーを取り揃えたこちらのペンダントライト。システムキッチンのカラーに合わせてみても楽しいですね。食卓に元気とワクワク感を、明るさと一緒に届けます。

５トレディショナルで個性あふれるペンダントライト

明治時代以降、北洋漁業やニシン漁をする際に縄を浮かせる用途として使われてきた浮き球。その伝統技術が現在もなお息づいている、青森県の伝統工芸品「津軽びいどろ」。浮き球を明かりに大胆アレンジしたこちらの照明からは、古き良き漁港の憧憬を感じさせます。

６木目がおしゃれな寝室ブラケットライト

ウォールナットをラフに仕上げたパネルを配したこちらのブラケットライト。柔らかく上下に広がる明かりは、寝室をあたたかく包み込みます。素朴な風合いの中に趣を感じられる照明です。

７調光式ダウンライト

ダウンライトは、調光式にしませんか？　シーンや空間に合わせ、きめ細やかな色温度調整が可能です。さりげなく配置するダウンライトだからこそ、クロスや小物に合わせた色調で。

８天井スッキリ、ゴージャスなインダイレクトライト

せっかく壁材にこだわるのであれば、インダイレクトライトを使わない手はありません。天井付近に遮蔽物が無くなり、壁際がより一層際立ちます。まるでホテルエントランスのような空間は、見る人に驚きと感動を与えます。

９空間をさらに広げるスポットライト

吹き抜けに大きな梁を設ければ、空間の広がりを感じられます。そこにスポットライトでさらに一押し。こだわりの大空間に影が広がり、思わずため息が出るような開放感を演出できます。細かく位置を調整できるダクトレールを設置すれば、最適なライティングポジションを探すひと手間でさえ、我が家と過ごす楽しいひと時に。

１０高さを生かした吹き抜け用シャンデリア

吹き抜けと一緒に近年人気のリビング階段。縦の空間をより意識させる吊り下げ式シャンデリアがあれば、階段の上り下りがより楽しくなります。２階の手すりまで鎖を持ってくれば、電球の交換がしやすいところもちょっとしたポイントです。

施工実例

ロビンではお客様のご希望と共に、「光」+「風」+「空間」を大切にしたリフォームや注文住宅を施工しています。その中からとってもステキな施工事例を少しだけご紹介します。ここでは紹介しきれないほどオシャレなお家がたくさんありますので、ぜひロビンの新築施工事例・リフォーム施工事例へお立ち寄りください。

R.070　キッチンの 配置換えで自分好みのLDKに！　岐阜県大垣市

R.068　「ナチュラルモダン+和」好きを実現した家　岐阜県羽島郡

S.149　光と暮らすシンプルな2階リビングの家　愛知県名古屋市

まとめ

今回は照明の重要性についてご紹介いたしました。照明にはシステムキッチンのような機能性や、毎日触れるフローリングのような身近さはありません。ですが、明かりは私たちの生活を彩り、豊かにします。明かりをひとつ変えるだけで、お部屋に個性を感じられるようになると同時に、毎日が楽しくなることでしょう。気になる内装がある時は、ぜひお近くのロビン店舗へ遊びにいらしてください。お部屋に合った照明やオシャレな内装を一緒に楽しく選ぶ時間が、ロビンスタッフのちょっとした楽しみなのです。

写真引用：コイズミ照明株式会社 HP　WEBカタログ

写真引用：オーデリック株式会社 HP　WEBカタログ

(文責　坂田　陵)