キッチンパネルを考える キッチンのオシャレな空間づくり
目次
キッチン空間をおしゃれに演出するキッチンパネル
水まわりのリフォームお問合せは非常に多く、それだけ多くの方が悩みを抱える場所だと言えます。特にキッチンは毎日作業をする場所なので、ちょっとしたことでストレスが溜まりがち。来客時に手元が見えてしまう、動線が悪くよく家族とぶつかる、収納が足りない、見た目を改善したい等々、お客様がリフォームを決意されるきっかけも様々です。多くの機能的な問題は最新の『システムキッチン』が解決してくれます。
そしてシステムキッチンによって整えられた空間に、彩りを添えるのがキッチンパネルです。好みの色やデザインに囲まれると、毎日のお料理が楽しくなります。キッチンパネルの種類や、豊富な機能、素材による表情の違いなど、このコラムがキッチンパネル選びの参考になれば幸いです。
キッチン壁の種類をご紹介
キッチンの壁材はデザイン豊富なものから、素材の表情を活かしたものまで様々です。色合いを変えるだけでも、キッチンの印象は大きく変わります。
機能性と豊富なデザインを両立したキッチンパネル(不燃性ボード)
目地(パネルとパネルの境目にあるスキマ)がほとんどない、フラットな樹脂製の不燃性ボードです。システムキッチンと合う色味を各メーカーが展開しています。特徴は何と言ってもお手入れのしやすさ! つるりとしたボードには凹凸がないため、お掃除が圧倒的にラク。はねた油汚れも、メラミンスポンジや中性洗剤を使って落とすことができます。
シンプルでどんな色にも合うホワイトから、大理石調、汚れが目立ちにくいベージュやブラウン、タイル柄やコンクリート風のデザインまでなんでもござれ。表面がフラットなので、収納を増やしたい場合は吸盤を使ったタイプの吊り具が使えます。多くのお客様がリフォームの際に選ばれる人気のタイプです。費用もリーズナブルなものから機能を充実させた高級仕様まで、自由に選ぶことが可能です。
汚れ、傷、染みに強い! 機能性抜群のホーローパネル
ホーローとは、金属板にガラス質のコーティングを施したもの。ガラス質と聞けば割れが心配ですが、タカラのホーローは独自製法でガラスの弱点を克服しています。市販のお鍋のホーローとは製法が異なります。表面のガラスコートを支える骨組みたる金属をより厚く丈夫に。ガラスと金属が馴染むよう特殊な製法を、とさすがはホーローのタカラ、同じホーローと名が付いていてももはや別物の性能です。
ホーローのデメリットとしてよくあげられるのはその重量。鉄の板の上にガラスを乗せているのですから、鍋とかだと取り回しが大変です。ですが、壁材であれば重量なんて関係ありません。ホーローのメリットのみを十分に享受できます。
そのメリットは、まさにパネルの上位互換。においやシミ、カビなどに非常に強く、驚くほど傷が付きにくい。カレーやトマトケチャップなど、なかなか色が取れない液体が飛び散っても、サッと一拭き。もしちょっとお掃除をさぼって頑固な汚れがこびりついてしまったとしても、表面がガラスの硬い層で覆われているので、金たわしでこすって落とすができます。黒ずみが付いた場合もクレンザーなどの研磨剤が入った洗剤を使ってOK。ガラスは理科の実験でビーカーやフラスコに使われるほど、薬品への耐性が強い素材。洗剤を選ばない所も魅力ですね。
また、基材として良質な鉄が使われているので、磁石が使用できます。冷蔵庫と同じようにレシピやメモを磁石で張り付けても良し、ペンで直接スケジュールや絵を描いても良し、磁石付きの棚を取り付けても良しと、拡張性抜群です。傷に強いので、長年の磁石跡なども掃除をして落とすことができます。
デザイン性で右に出るものなし! 高級感あふれるタイル貼り
デザイン性に置いて、圧倒的な優位性を誇るタイル。日本では昔ながらの古いイメージが強いタイルですが、ヨーロッパでは高級建材として人気の内装材。水まわりを中心にタイルを配置するのはステータスです。最近はスタイリッシュなタイルが増え、様々な柄、大きさが選べます。組み合わせはもはや無限大。世界に一つ、あなただけのキッチンを造れます。
タイルのデメリットはやや値が張る点。タイルは職人さんが1枚1枚手作業で張り付けていきます。一枚が大きなパネルを張り付けるのと比べて、技術と時間が必要です。そのため、多少のコスト増は目をつぶるよりほかありません。また目地のお掃除が意外と大変なので、その点は好みが分かれるところかもしれません。
タイルのお掃除問題解決法
タイル自体は表面に釉薬というガラス質のコーティングがされておりホーローと同じく汚れに強いです。問題はタイルとタイルの間の目地。油汚れが染みこみやすく、カビの発生で黒ずんでしまうことも。気にされる方は油が染みこみにくい機能を持つ目地材なども検討してみると良いでしょう。また、汚れが目立ちにくいダークカラーの目地材を使う、大判のタイルを使って目地部分を最小限にするなどの工夫をすれば掃除がいくぶんか楽になります。
多少手のかかる素材にもかかわらず、タイルは依然ーロッパで人気があります。そこはヨーロッパと日本の考え方の違いが大きく影響しているかもしれません。ヨーロッパでは住宅に関して、古い物、長く使っているもの=いいもの、という考え方が強く残っています。日本の最近の住宅は40年以上たてば各所にガタが見え始め、建て替えや全面リフォームを検討する方も多いことでしょう。しかし、ヨーロッパの住宅は150年近く使われているものもめずらしくありません。地震が少なく、石造りの住宅が多いことも一つの理由です。
暖炉やピザ窯のすす汚れのように、多少の汚れはご愛嬌。それは同時にちゃんと料理をしている証明でもあります。むしろその汚れすら味わいと考えて、まるで革製品のようにキッチンを末永く大切にする。そんなヨーロピアンスタイルを希望される方は、ぜひ検討されてみてください。なんてったって、岐阜県はタイル生産量で日本一の県なのですから。
金属で作るモダンでシンプルなキッチン
デザイン性という点では、スタイリッシュさや無機質感に大きく振った素材、金属。板金加工で作られた裸のステンレス板は、シンプルな機能性の最終形態。飲食店の厨房のように料理を楽しむというより、追い求める。そんな職人気質溢れるキッチンをご家庭で厨房を再現されたい方であれば、1つの選択肢となるでしょう。
金属の質感や色合いが気に入られているのであれば、表面に樹脂塗装をした金属パネルもおすすめです。光沢感をおさえ、高級な印象になっています。金属の無骨さとオシャレさを兼ね備えたパネルです。
造作系(モルタル・レンガ)
造作とは、職人によるオーダーメイドのこと。寸法や形状に縛りがないため、より自由なデザインを楽しむことができます。キッチンを造作する場合は、立ち上がった壁面も一緒に造作されてみませんか。キッチンの使い方などがしっかりとイメージでできている方や、デザインにこだわりがある方へ。
自由な設計で世界に一つだけのモルタルキッチンを
モルタルは、セメント系の材料です。無骨さや無機質感に置いて右に出る者はいません。セメントと呼ばれる灰色の粉に、水と砂を混ぜたものがモルタルです。同じセメント系の材料としてコンクリートがあげられますが、こちらは砂だけでなく砂利(大きな粒の石)が含まれています。強度はコンクリートの方が高いですが、加工のしやすさにおいてはモルタルの方が優れています。
モルタルはコンクリートに比べて滑らかなのが特徴で、仕上げ材としても使われます。固まる前の水を含んだモルタルはまるで粘土のよう。職人さんが現場でイチから練り上げます。造形は職人技が光り、まさに自由自在。
唯一無二のデザインにむき出しのモルタルグレー、そして確かな重量感はお家の個性を存分に引き出します。耐火性にも優れているので、火のまわりに配置しても安心な素材です。
デメリットは、シミが付きやすい点とクラック(ヒビ)が入りやすい点。セメント系の特性上、水に弱く、膨張して亀裂が入ってしまうことがあります。水にぬれた場合は放置せず、すぐにふき取る。こまめなお手入れや補修は必須です。クラックから水が染みこみ、床材や柱などが腐食する原因となります。
無骨さに相反するようですが、意外と繊細なんです。屋外では噴水等でモルタル製の水場がよく見かけられます。
シックで温かみのある人気の建材、レンガ
言わずと知れた、建築材料。お庭や外壁、ピザ焼き窯等によく使われているなじみ深い素材です。他の建材と異なり、自然の風合いが面白いレンガ。天然石風から赤レンガまで、デザインは様々です。なぜか人はこのレンガ模様に心惹かれてしまいます。
レンガは暗色系かつ表情がレンガごとに異なるので、意外と汚れは目立たちません。多少の汚れを含め、経年変化を楽しまれる方には好評です。きっちりお掃除がしたいという方は、レンガ柄のプリントされたキッチンパネルを使用するのがベターです。
後悔しないための壁材レイアウト
キッチンのレイアウトにもよりますが、壁際にキッチンを配置する際、壁材の長さに要注意です!
システムキッチンぎりぎりに側面の壁材を配置してしまうと、後悔することになりかねません。料理をした時の油跳ねは、結構飛びます。せっかく一拭きで汚れが落ちる壁材を選択しても、十分な長さが確保できていないと、室内のクロスに汚れが飛び散ります。
クロスは紙で出来ていますので、一度ついた汚れはなかなか落ちません。糊で張り付けてあるため、水拭きを繰り返せば浮きや破れが発生することも。キッチンを長く使うためにも、多少長めに余白を取った壁材の配置をオススメします。
デザインを選ぶときのポイント
キッチンの壁材デザインで迷った時、参考にしていただきたいポイントは3つです。
1.飽きの来ないデザイン、色をえらぶこと
奇抜な色は最初は良くても、飽きが早いのが特徴です。凝った柄物も同様。白やベージュなどのどんな色にも合うような色や、アースカラーを選ぶと良いでしょう。
2.キッチン扉や天板、ビルトインコンロやお部屋のクロスなどの色合いを考慮して選ぶこと
単品ではいい色でも組み合わせるとちぐはぐになる、みたいなことはよくあります。デザインは一体感が大切です。1か所だけ妙に浮いてしまうなんてことを避けるためにも、周辺との調和をしっかり確認しましょう。暗めの壁材を選ぶ場合は、明かりの配置にも気を配れたら◎。せっかくこだわった空間が薄暗いと、もったいないです。事前に設計スタッフとよくよく相談することが大事です。
3.展示会で実物を見たり、サンプルを確かめてから決めること
写真で見るのと、実際に確認するのでは大きく差が出ます。良さげなデザインでも実物を見てみると安っぽかったり、色味がカタログと違うなんてこともあります。照明の色合いによっても表情は変わってきます。購入前のひと手間が、この先何十年を左右しますのできちんと確認をしましょう。
どうしてもデザインで後悔したくない方のためのDIY
飽きっぽい性格で、どんなデザインを選んだとしても、何年かしたら飽きてしまいそうで心配。選んだデザインが後から気に入らなくなったらどうしよう。そんな方もいらっしゃるかと思います。ご安心ください。後からでもキッチンの雰囲気を変えることは可能です。最近だとホームセンターや家具屋さんで、後から貼り付けられるタイプの壁紙が豊富に取り揃えられています。
シールなのでご自宅の壁の面積に応じて、切り取ってちょうどいい大きさにすることができます。タイル柄の物からブロック調の物まで、多種多様なデザインを選べるところもいいですね。質感はもちろん本物には劣りますが、手軽に雰囲気を変えるには十分。
タイルの壁に憧れているけど、お掃除できる自信がない。変わった柄にしたいけど、飽きたときが怖い。そんな方は、シールで模様替えという選択肢を取ってもいいかもしれません。
ただ、一つ大きな注意点があります。将来シールで模様替えを考えているのであれば、ホーロー製のパネルをおすすめします。
シールはしばらく張ったままにしておくと、剥がれにくくなったり、べたべたの粘着面が壁材に残ってしまうことがあります。スクレーパーなどを使って剝ぎ取るにせよ、たわしでこするにせよ、ホーローの強度はありがたいです。掃除した後、傷が残らないに越したことはありません。
ホーローは表面が滑らかなので、シールを張り付けやすいことも良い点。表面が凸凹したパネルだと、シールを張り付けることすらままなりません。シールと壁材の間に隙間ができてしまうと、内側にカビが発生することもあります。そんな時でもホーローであれば、剥がした後の掃除が簡単にできるのです。
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まとめ
今回はキッチンパネルについてまとめてみました。キッチンは家の中でも、使用頻度が高い空間です。せっかくリフォームするのであれば、長く使っていただけるようしっかりと選んでいただければと思います。家づくりは家族とのコミュニケーションがとても大切です。ぜひ理想のお家について、一緒に話し合ってみて下さいね。キッチンや内装についてご相談されたい方、実際に展示場を見てみたい方は、サイト上部のお電話番号よりお気軽にご連絡ください。
(坂田 陵)
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