築100年の古民家リノベーションの成功事例　気になるリフォーム費用は？

家を全面的に改装する増改築、リフォームのことを全面改装、全面リフォーム、フルリフォーム、リノベーションなど表記することがあります。

プロの私たちでもその言葉の違いや使い方プロの私たちでも使い分けは難しいと感じるのですがRobinでは表記について次のように定義をすることにします。

リフォーム・・・家を増改築・改装すること。ニーズに対応した改装のこと。取替や塗り替え、入替などを指します。

リノベーション・・・新しい価値を付加させた改装のこと。スケルトンにして新たな間取りにするとかなどを指します。リフォームの言葉の中にある付加価値リフォームをリノベーションとよぶ。

例えば、キッチン交換の場合

　今あるキッチンの改装で入れ替え、壁紙などの交換などはリフォーム。間仕切りを撤去新設し、Iランドキッチンしたダイニングキッチンにするのはリノベーション。

店舗改装してリニューアルオープンの場合

大きな間取り変更なく新装するのであれば全面改装してリニューアルオープン

間取り変更や構造的に大きな変化をさせたものはリノベーションしてリニューアルオープン

それぞれ意味合いが違うことがわかります。

ややこしい話に聞こえますね。Robinではリフォーム、リノベーションの定義を大枠で掴みつつその都度、使い分けていきたいと思います。問題はそんな表記の違いではなく、お客様に理解しやすく伝わりやすいかが問題ですから。

さて、今回ご紹介するのは築100年を超える町屋・古民家リノベーション（全面リフォーム）の事例です。

築100年の古民家リノベーション！セルロースファイバー断熱材で結露改善/岐阜県高山市

築100年の外観はそのまま。中は明るいフレンチテイストの家へ大変身のリノベーション事例です。

「伝統的建物群保存地区」という特殊なエリア内にある築100年の自宅は、あちこちに老朽化が見られ、リフォームしたいという気持ちがずっとありました。

少しずつ手は加えて住まわれていたのですが寒くて暗い住まいをリフォームしたくても、壁をお互いに共有している三軒長屋であること、また耐震補強をするにも外観形状は変更できないという指定区域内の条件の厳しさから、なかなか踏み切れずにいました。

しかし冬の寒さも夏の暑さも厳しく、築100年という古さから地震に対する心配も解消したい、とリフォームを決意されました。

計画は断熱性能や耐震性能の向上もしっかりと組み入れた性能向上リフォームです。

R.015　伝統的な町屋をリフォーム。フレンチテイストの空間に　岐阜県高山市

（https://www.e-robin.com/works/reform138/）

↑ 築100年のご自宅です。すごいですね、100年て

↑ 施工前の様子です

さあ、どうリノベーションされたのでしょうか？

まず構造だけ（柱や梁）を残し全て解体。補強しなくてはいけないところや性能に関わる部分の施工もしました。

全面リフォームやリノベーションをする場合、家の性能を落とすことは基本的にやってはなりません。暮らしをよくするために性能は必ず向上させる。それはRobinのリノベーション、全面リフォームです

外観は条例に沿い、当時の町屋を再現しています。

↑ 外観は100年前と同じ！

内部は断熱材にセルロースファイバーを採用。サッシも断熱サッシへ全て入れ替えました。また町屋らしく間口は狭く、奥に長いという土地を生かし、動線なども工夫をした設計になっています。

こちらのコラムもご覧ください！

最強の断熱材セルローズファイバーは防火・防音・調湿・防虫もスゴイ

内装は明るいフレンチテイスト。外観とのギャップもアクセントになっています。

↑明るくフレンチテイストな室内に大変身！

↑ 角度を変えてもう１枚

↑ 長屋独特の間口が狭く奥行きが広い間取りを活かしました

設計ポイント

伝統的建造物群保存地区に建つ住宅をリフォーム。

伝統的な外観を受け継ぎつつも内部は明るいフレンチテイストの空間が広がっています。間口が狭く両側に建物がぴったりと隣接しているため採光が難しい状態でしたが、中庭や２階からの光が階段を通って１階まで自然光が届くように工夫しています。入ってきた光がフロア全体に届くように壁と天井は白で統一、明るい空間となりました。

　LDKの床は無垢のカバザクラを使用、内部の壁はほとんどが漆喰塗り壁「Robinウォール」で仕上げられており自然素材が活きたゆったりとくつろげる家が完成しました。

オーナー様から声が届いています。

「母が人を招くことが大好きなのですが、既存の住まいはあまりにもボロボロで、とてもそんな気分にはなりませんでした。また光を取り入れる中庭はあっても、廊下や水回りで光が遮られ、室内はいつも照明を付けないと真っ暗。冬の寒さも夏の暑さも厳しい住まいでした。完成した住まいは、念願の自然素材を使い、憧れの家具もコーディネートして住み心地は格別です！リフォームが完成して、あまりの快適さにどうしてもっと早くしなかったのだろうと後悔しました。お客様もたくさん来てくれるようになって母も喜んでいます。　

↑ 明るくなったリビング

一番長い時間を過ごすLDKは、中庭に面した場所にレイアウトしてもらいました。これまで小さかった窓も大きな掃出し窓にしたことで、自然光だけで十分な明るい空間に。さらに上からの日差しを取り入れるために、階段の境にある壁にも明かり取りを設置しています。冬を過ごしてみて驚いたのが室内の暖かさ。冬の暖房は蓄熱暖房機でじんわりと暖かく、先日外気温が０℃だった時も室温が15℃もあり心地よさに感動しました。」

費用はかかりましたが、制約が多い町中のリフォームは全く違う家になったと思います。これぞ性能向上＋価値を足したリノベーションの全面リフォームになりました。

さて気になる費用は？

施工面積　2階 167㎡　約50坪

構造のみを残して解体、スケルトンの状態にして間取りも全面的に変更

断熱材にはセルロースファイバー、サッシも交換。外部工事も施工。

施工費　2750万円（坪単価55万円）

皆様の参考になれば幸いです