玄関をモルタルにすると後悔する?10年後はどうなるのか解説
「モルタルの玄関は安っぽい?」
「玄関の素材に選んでも大丈夫?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
- どのような素材か
- デメリットと10年後のリスク
- メリットや魅力
- 選ぶ際のポイントと代替案
- DIYでの塗り方や注意点
の順番に解説していきます。
目次
モルタルとはどんな素材?
モルタルとは、セメント、直径5mm以下の砂(細骨材)、水を混ぜ合わせた素材のことです。
セメントに砂を加えることで発生する発熱を抑え、使用量を最適化できることでコストを削減します。
- 壁や床の仕上げ材
- 家具や什器(じゅうき)の天板の仕上げ
- タイルやレンガの目地材
などに加えて、塗装や壁紙を施す前の下地材としても使います。
なお、コンクリートとモルタルの違いは、砂利(粗骨材)の有無です。
コンクリートは、モルタルに砂利を加えることでひび割れに対する強度を高めています。
玄関をモルタルにすると後悔する?10年後はどうなるのか?
それでは、玄関でモルタルを選ぶとどうなるのでしょうか。
後悔しないためにも、以下に分けて10年後の状態を踏まえて詳しく解説します。
- 経年劣化によりひび割れしてしまう可能性がある
- 天候や素材により色ムラができる
- 表面の凹凸にホコリが溜まりやすい
- 断熱性が低く寒冷地に向いていない
- 安っぽい印象を与えやすい
経年劣化によりひび割れしてしまう
モルタルの耐久性は、時間が経つにつれて低下し、最終的にはひび割れを起こします。
特に玄関のような日々の出入りが多い場所では、乾燥や雨による経年劣化が進みやすくリスクも高まります。
大きなひび割れになるとモルタル自体の劣化を加速させ、10年後には修復が困難な状態に陥ることも。
また、木造住宅では、地震や季節の変化による湿気や乾燥の影響で建物が動くことがあり、ひび割れが生じやすくなるため、特に注意が必要です。
天候や材料により色ムラができる
モルタルの色合いは、職人の技術による差もありますが、その施工時の天候や材料の混合具合に大きく左右されて完璧な均一性を求めることが難しいです。
例えば、玄関土間にモルタルを用いた場合、10年経過すると色ムラがより顕著になることがあります。
色ムラを個性と捉えることができれば問題ありませんが、一貫性のある美しさを求める人には不向きかもしれません。
また、飲み物などをこぼしてしまった場合、シミとして残りやすい性質もあり、見た目の美しさを長期間保つことは大変と言えるでしょう。
表面の凹凸にホコリが溜まりやすい
モルタルの表面は、滑りにくくするためにあえて凹凸をつけることが一般的ですが、ホコリや汚れが溜まりやすく、見た目の清潔感を損ねる原因にもなり得ます。
凸凹のある表面は掃除に手間がかかるものです。
つい怠ってしまうと汚れが蓄積し、カビや苔の発生を促進して表面を劣化させる原因となることがあるでしょう。
断熱性が低く寒冷地に向いていない
モルタルは熱伝導率が高く、断熱性が低いことから寒冷地に向いていません。
熱伝導率が高い材料は、温かい空気や冷たい空気が素早く移動しやすいためです。
10年後も快適性を保つためには、施工時に断熱材を併用するなどの工夫が必要です。
しかし、すべてのモルタルにおいて断熱性が低いとは言い切れません。
近年では、断熱性能を高めたモルタルも開発されており、寒冷地でも快適な玄関空間を実現できることがあります。
安っぽい印象を与えやすい
玄関に使用されるモルタルは、低価格のイメージに加えて、無機質で質素な質感から安っぽい印象を与えることがあります。
モルタルの質感や見た目が全体の雰囲気に合わない場合、安っぽく見えることが後悔の原因となることがあります。
また、経年劣化による色あせやひび割れが発生しやすいことも、こうした印象を形成する理由と言えるでしょう。
デメリットだけじゃない!モルタルの玄関の魅力とは?
ここまで、多くのデメリットがあることをお伝えしましたが、モルタルには以下のメリット・魅力もあります。
- 他の素材より価格を抑えられる
- 洋風・和風とも相性がいい
- シンプルでおしゃれな印象を与える
- 汚れが目立ちにくい
他の素材より価格を抑えられる
一般的に、タイル仕上げの玄関土間は、下地にコンクリートを塗り、その上にカットしたタイルを丁寧に貼り付ける必要があります。
この工程は材料費だけでなく、施工コストも高くつくため、結果的に費用がかさむのです。
しかし、モルタル仕上げの場合、タイルに比べて必要な材料が少なく、施工も比較的シンプルです。
このため、基本的にはタイル仕上げよりも安価に抑えることが可能です。
仕上げの種類 | 1平方メートルあたりのコスト |
---|---|
タイル仕上げ | 13,000円~30,000円 |
モルタル仕上げ | 2,000円~5,000円 |
さらに、メンテナンス時のシミやひび割れに対する修繕費用も、モルタルの方が低く抑えられる傾向にあります。
洋風・和風とも相性がいい
モルタルの玄関は、その素朴で温かみのある質感が、洋風・和風のどちらの建築スタイルにもマッチする魅力を持っています。
洋風の家では、モルタルの無機質な風合いがモダンな印象を強調し、シンプルながらも存在感のある玄関を演出します。
一方で和風の家では、モルタルの自然な風合いが木材や畳、障子といった伝統的な素材と調和し、落ち着いた雰囲気を醸し出せるのです。
シンプルでおしゃれな印象を与える
モルタルの玄関は、ナチュラルな内装や開放的な空間と組み合わせることで、質素さを感じさせずにスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
その独特の質感は、光の当たり方によって微妙に変化し、時間の経過と共に味わいを増していくためです。
また、シンプルながらも表情豊かなモルタルは、植物やアート作品などのアクセントとも相性が良く、おしゃれな玄関空間を演出することができるでしょう。
汚れが目立ちにくい
玄関は家の顔とも言える部分であり、日々の出入りによる汚れが気になる場所です。
この際にも、モルタルの玄関はその表面に適度なムラがあり、グレーの色合いを持つため、汚れも目立ちにくいという大きな利点があります。
多少の砂や泥汚れが付いても、タイルのように汚れが際立つことは少ないため、日常のお手入れができれば玄関を綺麗に保つことができるでしょう。
玄関をモルタルにするときのポイントとは?
ここからは、玄関をモルタルにするときに押さえたいポイントを以下に3つご紹介します。
- 家全体とのバランスを考える
- 予算に合わせる
- 機能性を重視する
家全体とのバランスを考える
玄関をモルタル仕上げにする際、まず重要なのは家全体とのバランスです。
その質感からモダンでスタイリッシュな印象を与えることができますが、外装はもちろんのこと、内装や家具との調和も考慮する必要があります。
また、色味についても、家全体のカラーパレットに合わせて選ぶことが大切です。
例えば、外壁が明るい色であれば、玄関のモルタルも明るめの色を選ぶことで、統一感のある外観を実現できます。
逆に、アクセントとして異なる色を選ぶ場合には、周囲の環境や景観との調和も念頭に置くことが必要でしょう。
予算に合わせる
モルタル仕上げは、1平方メートルあたり2,000円から5,000円の費用が目安です。
価格帯としては非常に安価な部類ですが、玄関の面積やデザインによっては、予想以上に費用が高くなることもあります。
このため、事前にしっかりと見積もりを取ることが大切です。
また、モルタルは耐久性が高い反面、ひび割れなどの修繕が必要になることもあります。
後悔しないためにも、初期投資だけでなく、将来的な維持費も予算計画に含めることが大切です。
機能性を重視する
モルタルは、セメントと砂を主成分として耐火性に非常に優れており、万が一の火災時でもその不燃性から有毒ガスの発生を防ぐことができます。
玄関に使えば、安全性を確保する上で有効な選択肢となります。
また、モルタルは鏝(コテ)を用いて平らな面に仕上げることができるだけでなく、パターン模様をつけることも可能です。
デザインの自由度が高まり、玄関の印象を大きく変えられるのも機能性の1つです。
例えば、シンプルな平滑な仕上げにすることでモダンな雰囲気を演出したり、逆に凹凸をつけることで独特の質感を出すこともできます。
モルタル以外で玄関に使用できる素材はある?
ここまで、モルタルの玄関について詳しく解説しましたが、そのほかにもどのような素材があるのでしょうか。
玄関でよく使われるモルタル以外の素材を、以下の4つに分けて紹介します。
- タイル
- コンクリート
- 玉砂利洗い出し
- 天然石
タイル
タイルは、豊富なカラーバリエーションと質感で玄関に使用する素材として非常に人気があります。
例えば、ホワイトからブラック、淡いベージュやグレーなど、家の雰囲気に合わせて選べます。
また、陶器風から天然石風まで、さまざまな質感があり、オーナーの好みに合わせて選べるのも利点です。
さらに、タイルは濡れても滑りにくく、掃除がしやすいため、実用性も高いです。
サイズは10〜30㎝角が一般的で、価格は13,000円~30,000円/㎡が目安となるでしょう。
コンクリート
コンクリートはセメント、砂、砂利、水を混ぜて作られる素材で、モルタルと異なり砂利を含んでいるため強度が高いのが特徴です。
そのため、ひび割れに強く、耐久性に優れた玄関を実現できます。
また、モルタルと比較して柔軟性に劣るものの、高い強度によって生まれる長期的な耐久性や、無機質な外観からシンプルでスタイリッシュなデザインを好む方には最適な素材です。
コンクリートを使った場合の費用は、1㎡あたり1万円前後が目安です。
玉砂利洗い出し
玉砂利洗い出しは、セメントと玉砂利を混合し、玉砂利を表面に露出させた仕上げのことを指します。
滑りにくくデザイン性が高いため、和風の住宅や旅館の玄関などでよく採用されています。
使用される玉砂利にはさまざまな種類があり、オリジナリティのある玄関や和の雰囲気を演出したい人には特におすすめです。
費用は1㎡あたり10,000円〜20,000円で、玉砂利自体は20㎏あたり1,000円~4,000円程度となっており、種類によって価格が異なります。
天然石
天然石を使用すると、他にはない模様や光沢により、高級感と個性を兼ね備えた玄関を実現できます。
また、天然石は耐久性が高く、長期間にわたって美しい状態を保つことも可能です。
玄関一面に天然石を使用すると初期投資は高くなりますが、長い目で見るとコストパフォーマンスは良いと言えるでしょう。
価格は1㎡あたり安価なもので6,000円から、高品質なものでは10,000円を超えることもあります。
おしゃれにしたい!DIYで玄関をモルタルにできるのか?
DIYで玄関をモルタルにしたい方に向けて、以下の2点を紹介します。
- 塗り方
- 注意点
塗り方
モルタルの塗り方は、下塗り、中塗り、上塗りの3段階に分けて行います。
まず、土台となるコンクリートを水で濡らし、モルタルがしっかりと密着するようにします。
また、下塗りと中塗りの際は、表面を平らにせず、わざと凸凹にしておくことで、上塗りのモルタルが密着しやすいです。
上塗りでは、水はけを良くするために多少の勾配をつけることが望ましいです。
表面の水分が引いたら、仕上げゴテや刷毛を使って表面をならし、仕上げます。
金ゴテでのつるつる仕上げは高度な技術を要するため、DIYでは多少の凸凹や塗りムラは許容範囲としましょう。
練り終えたモルタルはコテを使用して塗り広げ、床面の仕上げには2〜3センチの厚みを目安にしましょう。
薄すぎるとヒビ割れの原因になりますが、厚く塗ること自体に問題はありません。
注意点
DIYで玄関をモルタル仕上げにする際には、硬化するまでの間は立ち入りができなくなります。
そのため、作業を始める前には、硬化までの出入り口を確保するなどの計画が必要です。
また、玄関は比較的狭い面積であるため、養生をしっかりと行い、作業中に周囲を汚さないように注意しましょう。
雨の日はモルタルの乾きが悪くなるため、作業日程は天候を考慮して余裕を持って計画することが望ましいです。
最後に、モルタルを塗ることで高さが変わるため、ドアの開閉に影響が出ないか事前に確認しておくことが大切です。
まとめ
モルタルの玄関は、経年劣化やひび割れ、断熱性の低さなどのデメリットがありますが、費用が安く、和洋どちらのスタイルにも合わせやすいといったメリットがあります。
また、タイルやコンクリートなどの代替素材も検討することで、より長期的な満足度を高めることができるでしょう。
さらに、DIYによるモルタル仕上げは可能ですが、一定の知識と専門的な技術が必要なことに留意してください。
ぜひ本記事を参考に、デザインや機能性、予算に合わせて最適な素材を選び、玄関を魅力的に演出してみてください。
玄関をモルタルにしようかどうかお悩みの方は、Robin(ロビン)にご相談ください。
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