CEO’s mail:17.10
10月の台風シーズンだといえ、毎週末、雨が続いていますね。大雨警報や暴風警報が出て、学校が休みになり喜ぶ子供たちを横目に、工事中の現場やお客様宅の大雨による被害が気になる日々。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。Robin の蜘手です。
料理の味のさじ加減を表す言葉に“塩梅”という言葉があります。人間関係にも“いい塩梅が必要だ“と言われますが、甘すぎず、辛すぎないその塩梅は誠に難しいものです。
先日、経営者で集まっている時に、ある会社において、社員の退社が続いていることについて話題になりました。その会社の経営者は、勉強熱心で仕事においては非常に真面目な性格です。経営理念もしっかりあるし、地域に根ざした経営をやっているのですが、いかんせん社員の定着が悪い。どうしたものかと幹部社員からも相談があったほどです。
しかしこのように、経営者はしっかりしているのに、社員の定着が悪いというケースは少なくありません。給与など条件面などが理由であることもあるかもしれませんが、私が思うに中小企業に勤めている場合は条件が嫌で会社を辞めるケースはそれほど多くないのではないかと思います。
結局のところ、会社の方針と合わない、キャリアアップが望めないなど今や未来に対する憂慮もその理由だと思いますが、経営者と合わない、経営者が好きではないという理由もあると思います。
“水清ければ魚棲まず”
これは、あまり清廉すぎるとかえって人に親しまれないことのたとえですが、私がいつも人間関係で気をつけていることがあります。それは“正論がなくては人は育たない。しかし正論が人を遠ざける” ということです。
親子関係において“父子の間、責を求めず”という言葉があります。
親子関係で難しいのは、正論を言わないと子供は育たないが、正論が強すぎると子供は親を疎ましく思い、親と距離を置こうとするということです。厳しく育てれば良い大人になるかもしれないが、親子関係が悪くなることもあり、しかし甘やかして何でも与えていれば親子関係は良好かもしれませんが、良い大人になれるかどうかはわかりません。
経営者と社員の関係も同じようなものです。正論ばかりを社員に求めれば、社員はそれを苦しく思い社長と距離を置こうとします。置けない場合はその場を去ることもあるでしょう。だからと言って 正論を言っていかないと、社員は育たないのも事実です。
先の経営者は真面目なだけに、正論を強く社員に求めるタイプだったのかもしれません。すべきこと、やるべきこと、あるべき姿というような“かくこうあるべき”を求めすぎたのかもしれません。
私はその経営者にアドバイスをしました。
「もう1度、社員と向き合ってみたら?今度は建前論ではなく本音で。会社を立ち上げた時に本当にやりたかったことは何か?そして自分の心が震えるくらいの情熱はあるのか?あれば何から来ているのか、と。社員と向き合うということは、自分自身と向き合うということ。自分に嘘はつかないはず。本音を語り合えば、何かが変わるんじゃないかな」
私たちの中小企業は風向きが変わればあっという間にそれに流され、飲み込まれるほど小さな存在です。建前や正論も時には大切ですし、重要ですが、やはり情熱がそこにあるかどうか?そして本音で語り合える仲間がいるかどうかが最も大切な気がするのです。
経営者は孤独です。正論がなくては企業経営はできません。しかし情熱があればこそ人が動くのです。私も情熱を持って経営に打ち込み、社員と共に成長をしたいと思う今日この頃です。
株式会社ロビン 代表取締役 蜘手健介
最高経営責任者 蜘手 健介
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