CEO's mail:09.09
こんにちは、Robinの蜘手です。この時期になると飛騨高山ではいよいよ紅葉か、という秋模様が見られるようになります。特に私は名古屋、高山を行き来していますので山の風景に季節を感じる今日この頃ですが皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
さて先の総選挙にて民主党が圧倒的過半数を得て政権与党となりました。「何を変えられるか」という政府より、「何かを変えてほしい、このままではいけない」という国民の声が大きかったのだと思います。江戸幕府が天皇へ政治の権利を譲る、大政奉還をしたいわゆる明治維新は近代日本の基点となった大きな出来事でした。当時は「江戸以外はみな農民」という状態、いわゆる発展途上国でした。発展途上国に必要なものは、強力な中央集権です。家庭でいえば子育て家族のようなものでしょうか。もちろん子供の意見も聞かないといけませんが、それでも強く家長がすべきことやルールを半強制的に作る必要もあります。当時の日本もそうだったのだと思います。明治政府はまず国土開発に着手しました。欧米モデルを学び農民国家から国際競争力を持つ工業国への転換を図ったのです。当時の日本の藩はその単位でインフラ、納税その他のルールも藩ごとでバラバラであり、日本の国の中にいくつもの小国家がある状態でした。しかし日本という国に競争力を付けるために必要なのは、藩をやめ国の管理しやすい状態にすること、いわゆる廃藩置県です。当時の藩は財政的な問題も多くその申し出を受けるものも多くいたと思われますが、藩主は東京への移住を命じられ、県知事は国から派遣されたといいます。国の意向がすぐに発揮できる仕組みを作ったのでしょう。今の省庁の出先機関に近いイメージでしょうか。しかし既得利権を奪われた領主も多くおられたと思います。当時は藩の状態で府県を作ったため3府302県からスタートしましたが、これが明治維新での一番の功績だったといわれています。武士を中心とした階級制度があり、公然と差別も存在しました。「天皇の元、国民は全て平等に」ということで刀を廃止し、階級を廃止しました。後に反対勢力となった失職とした武士は、西郷隆盛を担ぎ上げ1年半にも及ぶ戊辰戦争へ突入します。薩摩藩で幼馴染だった大久保利通と西郷隆盛の決別が決定的となった出来事でもあります。
政権が変わったといって何ができるか、という意見もありますが明治維新を見てみるとわかることは当時は「発展途上国」だったということです。多くの国民は字も読めず、書けない子供もおりました。役人が中心となって、いわゆる官僚主導で事を進めるしかなかったのだと思います。それ以来、日本は政治家のスピーカの下、強力な権利と予算を握った官僚がバブルという金余りの時代を経てルールを作ってきた歴史があります。今、地方では「地方分権、地方主権」が叫ばれています。できるかどうかは別として地方が権利を主張し始めてきたということは、発展途上国モデルはもう崩壊するしかない、ということだと思います。家族でいえば国民レベルは成熟し、子供だましが通用しなくなったということなのでしょう。
民主党のすべきことはたくさんあります。既得利権をある程度は犠牲にしないといけないでしょう。少子高齢化という確実にやってくる未来に向け、社会保障制度、教育の問題も解決しないといけません。国と民間が両輪となってきた公共工事も予算ありきではなく、必要かどうかという正しい議論に早くなってくれればと思いますが、これからは失業問題もワンセットになりますから、労働集約的な作業ビジネスを国家プロジェクトとして投資をし(有機農業や地域委員など)、あらゆる市場をスムーズに縮小させる政策が必要になってくると思います。人口が増加し、食うに困っている時代ではありません。低成長ながら国民生活がソフトランディングし続ける、そんな時代になるのだと思います。
最高経営責任者 蜘手 健介
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