(45)2月の大雪、会社を成長させることのリスク(2025.2.10)
2月初旬、全国的に寒波、大雪に見舞われた。北陸地方など日本海側では記録的な大雪となった。私は不在だったが飛騨高山もあっという間に銀世界になり、岐阜や名古屋でも降雪・積雪があったという。
1月後半には暖かい日が増えたので「今年はこのまま春まで」という期待したが、どうやら淡い夢に終わった。
昨年末の話だが、12月による各県のリフォーム会社売上ランキング(リフォーム産業新聞社調べ)で、弊社ロビンが「岐阜県リフォーム会社売上ランキングNo.1」を獲得した。これで12年連続。
「だから?」と冷笑する人もいるかもしれないが、社員の中にはこれを励みにしている者もおり(私も含め)、一つの目標になっている。13年連続を目指し、今年も緊張感を持って成長したいと思った次第。
さて先日、経営者が集まる機会があり、人材不足、資材高騰、高齢社会、少子化、後継者問題など、多岐にわたる議論を交わした。その中で特に話題になったのが「会社を大きく(売上を大きく)することのリスク」だ。
「売上を大きくするとリスクも大きくなるのではないか?」
「顧客目線で考えると会社の規模の大小は関係ないのではないか?」
「会社を大きくする理由は何か?」
それらの意見はよくわかる。なぜなら実は私も以前はそう考えていたからだ。日本社会は低成長期の真っ只中で、これからの市場環境を考えると、会社を大きくしすぎることはリスクにつながる。その意見には一理ある。
何のために成長(拡大)するのか。それは本当に顧客や社員にとってプラスなのか? そう問われると、確かに考えさせられる。
しかし、今の私はそうは思わない。理由はいくつかあるがまず一つは、退社する社員がゼロにはならないこと。
採用が難しいことに加え「育成3年、辞めるのは一瞬」という時代に代替社員がいないのはマイナスになる。
社員が増えればコストも増えるがロビンという会社自体は変わらない。むしろ、社員の退社によって新たなチャンスが巡ってくることもある。
過去に「この社員が辞めると大変だな」と思うことは何度もあったが、結果的に売上が下がることには直結しなかった。もちろん、誰にも退職してほしくはない。しかし経営とはあらゆるリスク管理をしなくてはならない。社員が多ければ多いほどフォローできる体制が整い、結果的に組織の安定につながる。これは私自身の経験則だ。
もう一つの理由は、私たちが生きるこの社会は、基本的に資本主義の競争社会だからだ。「現状維持でいい」「そこそこでいいや」と思えば、すべてが緩んでいく気がする。常に品質向上を図り、業務の効率化に努め、人材採用と教育に力を入れ続ける。そうした緊張感を持ち続けることこそが、私たちの強みであり、経営スタイルになっている。
ダムが決壊するときは、小さな亀裂から始まる。企業も同じで、小さな緩みが、知らぬ間に大きな綻びにつながる。それが怖い。だからこそ、規模と責任を大きくするというプレッシャーを自らに課し続けたい。そんな思いがある。
もちろん、会社の成長が必ずしもお客様にとってプラスばかりとは限らない。経験を積ませるために、本人の力量に合わない仕事を任せたこともあったし、結果的に無理な受注だったケースもあった。何度もお客様に叱られ、助けられ、慰められ、励まされてきた。その道のりを振り返ると、やはり私たちはもっと大きな企業となり、これまでの恩返しをしていかなければならない。
ここまで会社を成長させることはリスクを抑える効果があると意見を述べたが、それは会社経営の目的ではない。
私の好きな言葉に「歩むことが好きな人は、目的地より遠くへ行けるだろう」がある。これからも社員とともに、お客様と向き合いながら、日々歩み続けること。その結果がそうであればと願っている。

最高経営責任者 蜘手 健介
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