奇跡の湯 豊富温泉(2024.3.18)
コロナ禍をきっかけに出張の機会を見つけ温泉宿を巡るようになった。小さな温泉宿めぐりをしていると「湯治」という言葉に出会うことがある。
湯治とは温泉地に長く滞在して病気を治したり体調を整えたりすることで、日帰りや数日の温泉旅行ではなく1週間や数週間、長い時には1ヶ月以上を温泉地で過ごし心身ともにリフレッシュするものである。
奇跡の湯 豊富温泉
北の大地、北海道豊富町に「奇跡の湯」と呼ばれアトピーなど皮膚疾患に悩む人が湯治に訪れる豊富温泉(とよとみ温泉)がある。
紹介文によると豊富温泉は約100年前に石油採掘調査がきっかけで開湯。特徴は石油成分を含んでいることで日本でもただ1つだと言われている希少な温泉だという。その油分は保温保湿効果が高いとされ、油分に含まれるタールは感癖やアトピーに対して抗炎症作用を発揮。さらに成分に多く含まれている重曹・ホウ素は皮膚を綺麗にする・殺菌効果が高いという特徴があるという。
昨年、この温泉のことを知り、いつか行ってみたいと思っていた。しかししばらく予定もきっかけもなかったが、長男に豊富温泉の湯治のことを伝えたら、春休みを利用し行くというのでそれなら1泊だけでも、と訪れた次第。
行路だが中部セントレア空港から新千歳空港、プロペラ機に乗り継いで稚内空港まで1時間。稚内空港からは発着のANA国内線に接続する空港連絡バス(宗谷バス)に乗車し30分ほどで日本最北端の駅であるJR稚内駅へ。そこから旭川方面の特急サロベツ号で40分ほどいったところにあるのが豊富駅。そこから車で走ること10分。「奇跡の湯」と呼ばれる豊富温泉がある。
3月半ば稚内の雪景色はスケールが違った。最高気温は−1度、最低気温は−10度。着いた時は晴天だったが夕方からの冷え込みは「北海道の冬」を感じさせた。
さてその豊富温泉だが湯治をする人の拠点になっている町営の入浴施設「ふれあいセンター」がある。(https://toyotomi-onsen.com/)
私も到着後にすぐに行った。施設内に温泉浴場は2つ。湯治用のぬるめ(38度と言っていた)と一般利用者用のもの。私は一般利用者用に入ったが、休憩所には地元の方、湯治で来ているであろう方などを見かけた。
その後、ホテル(ニュー温泉閣ホテル)へチェックイン。ホテルの温泉も泉質は同じである。
さて感想である。
風呂にうっすら石油成分が浮いているのがわかった。噂に聞いていた浴場に充満しているという石油分の匂い?はあまり気にならなかったが、入浴後、自分の体から石油の匂いがしているのに気づいた(私は嫌な匂いだとは感じず)。肌はしっとりと保湿されており膜が張られた感じだった。1泊2日の弾丸だったが「奇跡の湯」と言われる所以を経験できた。
皮膚も結局のところ持って生まれた体質、普段の食生活、内臓からの影響であるから皮膚さえ綺麗になれば解決する問題ではないが、皮膚疾患治療のセオリーである痒みのコントロールに必要な皮膚ダメージの回復、それから肌が綺麗になるという精神的な満足の1つのきっかけになる。
私も若い頃アトピーに悩まされた。今でも乾燥肌は変わっておらずトラブルは多い。程度はあるもののアトピーを持っている方の気持ち、悩みはよくわかるつもりだ。
他人の「あれがいい、ここがいい、あそこがいい」という親切心に辟易したこともある。(何度も)。コンビニまで5キロメートルという周辺に何もない豊富温泉。もっと若い頃に知っておけばよかった。
2週間は難しいが少しの期間でも時間があればぜひ再訪したいと感じた次第。
KUMODE
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