スタッフブログ
2014.01.13
厳しい練習に耐えることのできる理由
まだまだ寒い日が続きますね。インフルエンザやマイコプラズマなどの時期です。ご自愛くださいませ
Robinの蜘手です。
クモデコラムに書きましたので掲載します。
先日、テレビにて日体大の「集団行動」のドキュメントをやっていた。
「集団行動」。11分という時間に凝縮された奇跡のパフォーマンス。心を打つものを感じた。
指導をしたのは70歳を超える清原監督。番組ではその発表までの軌跡を収録していた。実に厳しい指導であった。「今すぐ辞めろ!」「ここを出ていけ!」という言葉が飛び交う。厳しい訓練と修練の賜物。フラフラで歩けない学生。あざを作り腕がうごかない学生。しかし発表の後、そこには感動があった。
「辞めずに本当に良かった」という学生。清原監督は知っている。この厳しい訓練の後のこの感激、感動、満足感が必ずあることを。
私たち中小企業経営者も時に社員教育の方法で迷う時がある。褒めて育てるか?厳しく育てるか?
プロ野球の野村克也元監督は選手の指導について3段階あると著書にて述べている。
無視、賞賛、非難。この順番だという。プロ野球はそもそも能力が高い。だから選ばれたのである。
最初はそんな選手自らの気持ちを「より目立って、監督に認めて欲しい」という気持ちを起こさせるのだという。「オレのことを見ていないのか?」という不安は「こっちを振り向かせてやる」という気持ちに変わる。この気持ちに変わらない選手は使えないだろう。ここで1つの山がある。次は賞賛である。実際に認めて褒めてやるのだという。選手はここで認めてもらったという意識が起きる。
それからは非難。厳しく当たる。この場面はいくらかテレビでも見たことがある。一流選手をボロクソに言う姿。野村監督らしい教育方法と表現だと感じた。
「集団行動」の清原監督のその厳しい指導方法については賛否両論あるらしい。そりゃそうであろう。今は少子化である。学生も少なくなる一方である。集団行動には「個性を伸ばす、個性を大切にする」という意識はまるでない。むしろ集団のために個性を消すことができるかである。
経営者と話をしていると「叱るとすぐに辞めると言い出すのですが、どうしたらいいでしょうか?」ということを聞くことがある。実際、うちの管理職も「教育の時に叱るということが必要だとは思うのですが、実に難しい」と感じている。
掃いて捨てる程社員が多いのであれば「弱肉強食」でもいいだろう。採用をすれば雨後のタケノコのごとく求人があるのであれば徹底的に厳しく指導し残った者で組織を作るのもいい。でも今はそんな時代ではない。いかに社員が長く働けるかという環境を作り提供をする。「適材適所」である。
強い者も弱い者も自分に相応しい場所で仕事をしてもらう。組織を最優先とは言いつつも否定をせず、それぞれの個性を伸ばす。そうやって組織を作り上げてゆくという方が多いのではないだろうか。
教育方法は時代と環境によって変わるのではないか。これは私が思った感想である。
しかし時代によっても変わらないものがある。それは教育者の強い思いであり、また目指すべきゴール、目的である。清原監督は「厳しいぞ。しかし必ず感動と感激を提供する」と約束をしていた。それを学生は心から信じていた。だからこそ厳しい練習にも耐えることができたのである。今は社員教育といってその手法ばかりを気にする傾向にある。
必要なのはノウハウではない。極めて明確で明瞭なゴールなのだ。
新人教育に必要なのは明確なビジョンではないだろうか。その新人に見せたい未来、景色なのではないだろうか。結局のところ経営者の信念でもある。経営者が信じていなくては社員が信じることはできないだろう。
経営者が見ることのできない景色をどうして社員は見ることができるだろうか。「ここへ連れていって欲しい」という景色を見せることができるだろうか。年を取ってくるとつい打算に走りそうになる。損得。儲かるかも儲からないか。
もちろんそれも大切なファクターだろう。しかし最も大切なのは月並みだが経営者のビジョンなのだと思う。厳しくも厳しくないもない。
社員はゴールがどこかを知りたいのだ。自らが強く信じている未来。皆さんは社員に語っているだろうか。私も問い直してみたい。
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