(22)お盆明け社員にあてたメッセージ(2024.9.2)
台風10号の影響を受け、天気予報に左右された1週間であった。予定や計画の変更、中止や実行が求められ、想定通りに進まない場合における「プランB」の重要性が改めて試された。各自がそれぞれの仕事や持ち場において十分な対策と準備を行えただろうか。
非常時に求められる「想定外の準備力」は、普段の日常生活には必要ないものだと考える人もいるかもしれないが、それは誤りである。日常は決して明日を保証するものではなく、一瞬で変わる可能性を秘めている。私は常に「仕事の人生も思い通りにならないことが9割」と言っているが、非常時に限らず日頃からプランBを準備することが肝要である。「明日は明日の風が吹く」という言葉は、しっかりと準備をした者が初めて言える言葉なのだ。
閑話休題。
先日、東京出張にて情報交換を重ねたところ、新築の工務店は厳しい状況に直面しているという声を聞いた。住宅を購入する人が減少しており、購入希望者がいてもローンが通らないケースが増えている。販売価格を上げられたハウスメーカーや工務店(良い顧客を持つ企業)はまだ良い状況だが、値下げやローコスト戦略を取ってきた企業は厳しい状況にある。たとえ当面は凌げたとしても、10年後、20年後にどうなるかは不透明であり、競争が激化する中で耐え抜く力が求められている。業界では「我慢比べ」の様相を呈しており、ある種の天才経営者でなければ生き残るのは難しい状況かもしれない。
一方で、リフォーム業界は成長を遂げてきた。市場規模としても新築業界を超える日が近いと感じられる。リノベーション(全面改修)、機能向上リフォーム、水廻りの改修、屋根・外壁のメンテナンスといったカテゴリーの発展が予想される。しかしながら、市場が大きくなる一方で、競争もさらに激化するだろう。価格競争や仕入れ競争が進む中で、企業間だけでなく、個人間の競争も避けられない。競争に敗れれば市場から退場し、勝てば市場を支配するという、厳しい二極化が進むと考えられる。
我々ロビンはその競争下において組織として戦うことを選んだ。
ここで顧客中心主義の再考をしてほしい。
私たちはコロナ禍においてどんなに歴史があり、優秀な社員を擁する大手企業であっても、顧客がいなければ会社は存続できないということを学んだ。いくら社会に必要とされる仕事であっても、顧客がいなければ縮小を余儀なくされることを目の当たりにした。私たちの仕事の(全ての)中心には顧客がいる。これが顧客中心主義の考え方である。
私は故に思う。私たちの真の競争相手は「競合」ではない。「顧客」である。
これは顧客と「戦う」という意味ではない。顧客を理解し、期待以上の価値を提供するという意味である。顧客満足を追求しているか。顧客に寄り添ったアドバイスを行い、自信を持って提案できているか。
顧客は常に私たちに戦いを挑んでいる。それを受け止め、期待に応える準備ができているか。
顧客満足は、顧客の奴隷になることではない。双方にとって価値のある関係を築くことが重要。顧客を真の競争相手と捉える視点を忘れてはならない。
最後に、現時点で我々の抱える課題はシンプルである。個々の実力を向上させること、これに尽きる。うまくいかない時や問題がある時に、環境や組織のせいにするのではなく、自分の実力を向上させることに集中すべきである。自分の不足を正面から受け止め、改善に取り組むこと。一度できたことに満足せず、常に成長を目指す姿勢が求められる。また、困難に直面した時は、先輩や後輩に積極的に相談し、他者に頼ることを恐れないことが大切である。これこそが向上心の表れであり、日常から危機感を持ち、顧客に向き合いながら誇りを持って仕事に取り組んでほしい。
最高経営責任者 蜘手 健介
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