(21)台風情報、連休前後の顧客心理(2024.8.26)
10年ほど前に、船舶免許(1級、2級、特殊小型)を意気揚々と取得したものの、以降、その腕前と実力を発揮する機会はなく、結局更新もせず失効した。
何の役にも立たなかった資格取得だったが今でも役立っていることがあるとすれば、それはアメリカ・ハワイの米軍合同台風警報センター(Joint Typhoon Warning Center=JTWC)を知ったことだった。
当時の講師はタンカーの船長OBの方で
「外洋航海の際に参考にしていたのが台風情報はJTWCだった。これは米軍の命がかかっているから、予算も本気度も違う」と教えてくれた。それ以来、私も台風情報があるとJTWCのサイトを見るようになった。
JTWC
https://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html
英語ばかりでわかりにくいが、右サイドにある「TC Warning Graphic」をクリックすると台風の進路予想図が表示される。気象庁発表の情報と似ていることが多いが、進路方向や進行時間に違いがあることもある。時間表記は世界協定時(UTC)となっており、日本はそれより+9時間。たとえば、30/18Zは日本時間で午前3時を示している。
8月26日現在、台風10号が日本列島を直撃するということで、予定していた今週の出張予定は全てキャンセルした。経路予測は時間の経過と共に当初とは大きく変わってきたが、いずれにせよ用心と対策に越したことはない。
用心と対策といえば、少し前に日向灘を震源とする震度6弱、M7.1の地震が発生した。これを受け、気象庁は巨大地震に注意を呼びかける「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表。メディアでも連日これに関連する話題が取り上げらた。結果として、今日までそれらしい地震は発生せず、ひとまず安心といったところだが宮崎、高知、静岡などでは宿泊キャンセルが相次ぎ、各地の花火大会の中止や海水浴場の閉鎖などが続いたとのこと。主催者や参加者の苦悩がうかがえた出来事だった。
閑話休題
一年の中で大きな連休といえば、年末年始、ゴールデンウィーク、そしてお盆が挙げられる。つまり、1月、5月、8月である。リフォーム業界では「夏休み開始(7月20日前後)からお盆までは集客が落ち込む」というのが一般的な認識だ。今年は特にパリ五輪の影響もあり、弊社でもこの期間の広告投資を控え、データ収集に重点を置くことにした。
弊社のWEBマーケティングパートナーである堀之内君に「夏休みと五輪期間中の検索やクリックの動向を調査してほしい」と依頼。これは、夏休みと五輪期間中にリフォームへの興味関心が薄れると仮定し、検索キーワードや検索回数に何らかの低調な変化が現れるかどうかを確認するためである。
集客について結論をいえば夏休み開始からお盆までの期間中に広告を控えたことで、問い合わせの数は減少。お盆休暇明けに全店で新聞チラシを折り込んだところ、予想通り(以上の)多くの反響があり、連休明けは良いスタートを切ることができた。
堀之内君からのデータ報告は興味深いものであった。夏休み期間や五輪期間中においても、検索数やSEOの結果に特段の変化は見られず、通常と同程度の範囲内に留まっていたという。この結果から、夏休み期間中やお盆までの集客が大きく減少するわけではないのかもしれないと考えたが、そうではなく連休中に旅行や帰省などのイベントがある方は、興味を持ち検索はするものの実際に問い合わせや依頼(=集客)に至るのは連休後、という行動を取っているということになる。
この仮説はとても興味深い。今後はこの期間に合わせた広告投資も検討できる。
年末年始まで待てないため、試験的に9月半ばの秋休み期間に実施し、その結果を皆さんにも共有したいと思う。
なお、蛇足ながらこれまでを振り返ってみると連休前に駆け込みで契約・受注が順調に増えるという経験はあまりない。たとえ連休前にお客様と合意していた案件であっても、連休中にさまざまな情報が入り、連休後に反故、または意見が変わることもある。
1年間を通じて、1月、5月(4月)、8月の目標達成は経営者にとって泣き所であり、逆にいえば腕の見せ所であるといえる。
最高経営責任者 蜘手 健介
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