モールテックスは後悔する?価格やトラブルについて解説
「モールテックスは後悔するって本当?」
「モールテックスでよく起こるトラブルとは?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
- モールテックスのメリットとデメリット
- モールテックスのおすすめの施工場所
- モールテックスのメンテナンス方法
の順番に解説していきます。
モールテックスを検討している人は、本記事を参考にしてください。
目次
モールテックスとは?
MORTEX(モールテックス)とは、ベルギー・フェルネルモンに本社を構えるBEAL International(ベール・インターナショナル)社が開発した左官材料のことです。
左官材料とは、壁や床などの仕上げに用いられる材料のことで、漆喰や珪藻土、シラス壁など、さまざまな種類があります。
モールテックスはセメントと特殊な樹脂を混ぜて作られますが、同じくセメントで作られた「モルタル」と見た目が似ていると言われます。
しかし、モールテックスのほうがモルタルよりも艶があり、カラーバリエーションも豊富です。
以下でモールテックスについて詳しく確認していきましょう。
モールテックスは後悔やトラブルがある?デメリットとは?
モールテックスにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
以下で、モールテックスにして後悔する理由を説明します。
価格が高額になってしまった
モールテックスにして後悔する理由として、コストがかかる点が挙げられるでしょう。
モールテックスを扱える施工業者が制限されていることや、ヨーロッパから仕入れる輸入材料であることが高コストの原因です。
モールテックスの材料単価は「約9,000円〜20,000円(1平米あたり)」と言われています。
例えば、キッチンをモールテックスで仕上げると「約200,000円〜400,000円」の費用がかかります。
そのため、全体をモールテックスで仕上げるのではなく、部分的にモールテックスを取り入れるという人も少なくありません。
ムラや粗さが気になる
仕上がりのムラや粗さもモールテックスを選んで後悔する理由の一つでしょう。
担当者の技術力や施工方法によって仕上がりが大きく異なり、中にはムラが目立ってしまうこともあります。
例えば、一部分が他の部分よりも濃くなってしまったり、乾燥する前に足跡をつけてしまったりなどのケースです。
モールテックスは一部分だけ塗り直しすることは難しく、修正する場合は全て塗り直しする必要があります。
施工期間が長くなる
施工期間が長い点も、モールテックスで懸念されるポイントです。
モールテックスで仕上げる場合、通常よりも施工工程が複雑になります。
塗装や乾燥、二度塗り、研磨、オイルなど、さまざまな作業が必要になるためです。
従って、通常よりも施工期間が長くなりやすく、完成までに時間がかかります。
特に気温が低い冬場は乾燥に時間がかかるため、施工期間も長期化しやすいです。
経年変化で定期的なメンテナンスが必要になる
モールテックスのデメリットとして、経年変化によるメンテナンスが必要な点が考えられるでしょう。
モールテックは耐久性や防水性が高いため、メンテナンスは不要と考えている人がいるかもしれません。
しかし、定期的にメンテナンスを行わないと、経年変化による劣化が目立つようになるので、注意が必要です。
メンテナンスとしては、ワックスがけをすることで防汚性能を高めることができます。
ワックスがけは、少なくとも半年〜1年に1回程度を目安に実施すると良いでしょう。
DIYが難しい
DIYが難しいという点も、モールテックスにして後悔する理由の一つでしょう。
モールテックスをムラなく塗り、綺麗な状態に仕上げるためには、職人の技術が必要です。
一般人が自分でモールテックスを塗ろうとすると、失敗する可能性があります。
特に、研磨やコーティングの作業は仕上がりに大きく影響するため、高い技術力が求められます。
DIYをしたい場合は、一部分だけ自分で作業し、難易度の高い部分を業者に依頼するなど、仕上がりに影響が出ないように工夫することが大切です。
モールテックスは魅力満載!そのメリットは?
ここまでモールテックスのデメリットについて説明しましたが、モールテックスにはさまざまな魅力もあります。
以下で、モールテックスを選ぶメリットを確認していきましょう。
おしゃれでカラーバリエーションが多い
モールテックスのメリットとして、おしゃれでカラーバリエーションが豊富な点が考えられるでしょう。
コンクリート調のモールテックスは、スタイリッシュでモダンな雰囲気を演出できます。
さらに、カラーバリエーションが豊富で、お好みのカラーを選ぶことが可能です。
モルタルの場合、グレー系のカラーに限定されてしまいますが、モールテックスの場合はグリーンやブルー、イエロー、レッドなど、さまざまなカラーから選ぶことができます。
屋内外問わず施工ができる
モールテックスを採用するメリットとして、施工場所を選ばないという点も挙げられます。
モールテックスは鉱物や木、タイル、プラスチックなど、下地を問わず施工することが可能です。
そのため、床や壁、キッチン、洗面台、浴槽など、あらゆる場所に利用できます。
さらに、モールテックスは耐久性に優れているため、屋外に用いることも可能です。
建物の外壁や玄関をおしゃれに仕上げたいという人は、モールテックスをおすすめします。
ひび割れがしにくい
ひび割れがしにくいという点も、モールテックスの魅力の一つです。
一般的にモルタルは耐久性が低く、ひび割れしやすいと言われています。
一方、モールテックスは耐久性が高いため、ひび割れする可能性は低いです。
モルタルのようなおしゃれなデザインと、ひび割れしにくい機能性を兼ね備えた素材を探している方にとっては、モールテックスが最適な材料と言えるでしょう。
吸水性に優れている
吸水性に優れている点も、モールテックスの大きな魅力と言えます。
モルタルは吸水性が低いため、水回りへ施工することは難しいです。
しかし、吸水性が高いモールテックスであればキッチンや洗面台、浴槽などにも施工することができます。
「家全体をコンクリート調の雰囲気にしたい」「水回りのおしゃれにもこだわりたい」という方は、モールテックスを検討すると良いでしょう。
モールテックスのおすすめの採用場所は?
それでは、どのような場所でモールテックスを利用できるのでしょうか?
以下で、おすすめの施工場所を紹介します。
内装
部屋の内装をモールテックスで仕上げることで、カフェのような雰囲気のあるお部屋を目指すことができます。
モールテックスはスタイリッシュでモダンな雰囲気に仕上がるため、一般的な住宅のみならず、商業施設やショップなどでも採用されるケースが多いです。
例えば、日本橋高島屋新館のテナントにはモールテックスが取り入れられており、大人っぽく洗練された雰囲気を演出しています。
「お店のような雰囲気のお部屋にしたい」という方は、内装をモールテックスで仕上げると良いでしょう。
外装
モールテックスは、外装にも取り入れられることが多いです。
先述した通り、モールテックスは耐久性に優れているため、屋外にも使用できます。
そのため、外装の素材としても人気があるのです。
モルタル調のモールテックスを外壁に採用すれば、シンプルでカフェのような外観に仕上げることができます。
さらに、モールテックスの外壁は経年変化による味わいも楽しむことが可能です。
キッチン
キッチンは、モールテックスの採用場所として高い人気を誇る場所です。
モールテックスは水回りにも対応しているため、流し台のまわりやキッチンカウンターにも使用できます。
全体をモールテックスで仕上げてスタイリッシュに仕上げたり、タイルの壁と組み合わせてカフェのような雰囲気を目指したりなど、モールテックスの活用方法は多岐に渡ります。
キッチンのおしゃれにもこだわりたいという人は、モールテックスをおすすめします。
洗面所
モールテックスの採用場所として、洗面所もおすすめです。
モールテックスは耐水性に優れているため、キッチンの他に洗面所でも採用されることがあります。
例えば、壁や床、洗面ボウルのまわりの台などに用いられます。
白いタイルの壁にモールテックスの台を組み合わせれば、スタイリッシュで都会風な雰囲気を演出できます。
他にも、全体をモールテックスで仕上げて、暖色系の照明を取り付ければ、旅館のような趣のある雰囲気になります。
トイレ
キッチンや洗面所のほか、トイレもモールテックスをおすすめしたい施工場所です。
スペースが限られたトイレは、インテリアにこだわるのが難しいと言われています。
しかし、モールテックスを取り入れることでおしゃれな空間を実現できます。
例えば、グレーカラーのモールテックスをトイレの壁と床に採用すれば、落ち着いた雰囲気を作り出すことができます。
トイレはプライベートな空間なので、落ち着いた空間を目指している人にモールテックスは最適なのです。
テーブル
リビングの壁や床、キッチンなど、部屋全体をモールテックスで仕上げる施工も人気ですが、テーブルなどの家具にモールテックスが採用されることがあります。
防水性や耐久性に優れているだけでなく、デザインのバリエーションが豊富であるため、さまざまなテイストに馴染みやすいのです。
カラーや形、テーブルの脚によってイメージを変えることもできます。
ただ、重ね塗りをするモールテックスは表面が凸凹しているため、テーブルの上で書物をする人にはおすすめできません。
モールテックスを長くきれいに保つための方法は?
モールテックスは定期的にメンテナンスを実施することで、綺麗な状態を長く保つことができます。
以下で、モールテックスのメンテナンス方法について確認しておきましょう。
保護剤別のお手入れ方法
モールテックスを施工する際、汚れを防止するために保護剤を塗ることが多いです。
この保護剤のタイプによって、メンテナンス方法が変わってきます。
造膜タイプ(ビピュール)
ビピュールやポリタンブライト、ポリタンマットなどの造膜タイプを用いる場合、表面を洗浄するために「フィニッシュSA」を使用すると良いでしょう。
フィニッシュSAとは、オイルベースの中性洗剤(モールテックス専用)です。
ぬるま湯にスプーン1〜2杯程度のフィニッシュSAを加え、スポンジや布巾に含ませます。
1ヶ月に1回程度を目安にフィニッシュSAで表面を拭き掃除すると良いでしょう。
浸透タイプ
オイルOHやレペルオイルなどの浸透タイプは、造膜タイプよりも定期的なメンテナンスが必要です。
保護剤の効果が薄れてしまうと、汚れが付着しやすくなり、シミなどができてしまいます。
造膜タイプと同様、フィニッシュSAを用いてメンテナンスを実施してください。
1ヵ月、もしくはシーズンごとにビールワックスも行うことで、より綺麗な状態を保ちやすくなります。
ただ、ビールワックスは浴室には向いていないため、注意してください。
水回りのメンテナンス
水回りのメンテナンスは、大きく「油染みの対策」と「カルキの対策」に分けられます。
それぞれのメンテナンス方法について、以下で詳しく確認していきましょう。
油染みの対策
キッチンで調理中に油がはねた際に、油染みができてしまうことがあります。
もし油がはねてしまったら、すぐに拭き取ってください。
それでも油染みになってしまった場合、フィニッシュSAや中性洗剤をスポンジにつけて、軽くこするとシミが目立ちにくくなります。
ただ、中性洗剤を使用する場合は、モールテックスが変色する恐れがあるため、注意してください。
カルキの対策
お風呂場などでは、水分に含まれるカルキ(石灰成分)が原因で、モールテックスの表面に汚れが付着することがあります。
そのため、1週間に1回程度を目安にお手入れすることが大切です。
具体的には、ぬるま湯に溶かしたホワイトビネガーを表面に吹きかけ、スポンジで拭き取ります。
そうすることで、表面についた汚れを取り除くことができます。
モールテックス以外の水道金具なども、同様の方法でお手入れすることが可能です。
その他の注意点
綺麗な状態でモールテックスを長く保つためには、日々のお手入れが重要です。
日々のお手入れとしては、中性洗剤をぬるま湯に溶かし、スポンジや布巾等に含ませて、表面を拭くお手入れで十分でしょう。
モールテックスの状態をみて、時々オイルやワックスなどを塗ることで、綺麗な状態を維持しやすくなります。
まとめ
今回の記事では、モールテックスで後悔する理由やモールテックスを取り入れるメリットなどについて解説しました。
モールテックスの主なデメリットとしては、費用が高いことや、施工期間が長いことなどが挙げられます。
しかし、デザイン性が高く、ひび割れがしにくいなど、モールテックスにはメリットも数多く存在します。
モールテックスで後悔しないためにも、お手入れ方法やコストについて理解した上で、最適な素材を選びましょう。
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