(9)リフォーム集客に関する分析と戦略(2024.6.3)
市場の波と反動
リフォーム業界の集客には一定の「波」が存在し、市場規模と競合の数が安定している場合、その波は月ごとに平均化する傾向がある。しかし、私たちはその波が大きければ反動も大きいことを経験している。例えば、消費税の駆け込み需要は大きな波を生んだが、その後の反動減も大きかった。 今年は年始から集客に鈍さを感じていたが昨年の先進的窓リノベ補助金が大きな影響を与えた可能性はある。
2024年の集客状況
今年に入ってからの集客状況は芳しくなく、特に1月からは慢性的に集客が悪いという情報が多かった。期待された3月、4月の集客は例年に比べ2〜3割減少している。「集客に波はある。いずれ戻る」と考えてはいてもやはり心配だった。営業現場では顧客への連絡や紹介依頼など、様々な工夫が施されている。
地域による集客戦略の違い
弊社は岐阜支店と高山本店の2拠点でマーケティングを行っている。市場の大きい岐阜支店では、チラシやPPC広告の投入量を増やせば一定の集客増が見込める。競合も多いが、接客や接点での勝負に自信があるため、量を勝負とする戦略が取れる。しかし市場の小さい高山本店では、投入できる量に限界があるため、量での勝負は難しい。そのため顧客との関係を大切にし、紹介をコツコツと増やすことが最良の戦略と考えている。
集客のタイミング
市場が小さくても、確実に集客が見込めるタイミングがある。それは集客の量は1社ではなく何社も増えたタイミングである。例えば家電量販店のチラシも1社が折り込むより、同じ日に2社、3社あれば何気に興味を持つものだ。弊社は5月初旬に自社イベントを開催したが、競合会社の数社とイベントが重なることが判明した。これは顧客の興味が集中するタイミングとなる。予想通り、イベントは予想通り大盛況。4月までの集客減の反動も重なったせいかイベント以降、集客も徐々に戻ってきている。今回は本当に助かった。
競争と市場の活性化
競合を嫌がる経営者もいるが、ある側面からするとそうとも言い切れない。資本主義経済は競争と比較で成り立っている。競争があるからこそ、自己研鑽や向上心が高まり、結果として市場が活性化する。お客様と競合が存在することで、市場は動き続けるのだ。
ただ競合とのパワーバランスによって、集客タイミングは戦略的に計画する必要がある。自社が小さく競合が強い場合は、先手必勝の戦略が有効であり、自社のブランド認知が高い場合は、同日か後にイベントを開催する方が有利に働くことがある。
競合とのイベントやチラシの効果
イベントやチラシの効果を最大化するためには、できるだけ競合と同日に実施するのが理想である。顧客の比較検討をしたいというニーズは否定してはいけない。リフォーム集客は人間が資本であり、その魅力が根源である。チラシやイベントの実施だけでなく、現場での顧客対応や接客力が重要な要素となる。
まとめ
リフォーム集客には市場の波があり、その波に対して適切な戦略を取ることが求められる。地域ごとの市場特性を理解し、それに応じた集客方法を選択することが成功の鍵である。競合との関係をうまく利用し、タイミングを見計らったイベントやチラシの投入を行うことで、集客効果を最大化できる。最後に、人間が資本であることを忘れず、顧客対応を丁寧に行うことが重要である。
最高経営責任者 蜘手 健介
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