(8)需要と供給 インバウンド相場と二重価格(2024.5.27)
インバウンドで賑わう飛騨高山だが今年の春の高山祭りに関してある記事を目にした
「1杯1800円“担々麺デラックス”は「頼む方の9割が海外の方」外食価格は「どうなっとるの?」“春の高山祭”で考えた」(CBC放送 4/15)
内容は円安ニッポンに外国人観光客が多く訪れ、高山観光をした方も大満足の様子とし老舗旅館とラーメン屋を取材したとして、
ある老舗観光旅館が外国人客の利用を見越し2億円かけて大改装し6室のスイートルームをリニューアルオープン、ひのき風呂やベッドルームを充実させた。米国からの観光客も満足だった。しかし旅館側としてはもともと日本のお客様用に作られた宿だが、現在宿泊客の6割は海外の方でバランスの棲み分けができているのが望ましいと伝えている。宿泊料は1泊2食1人5万円から6万5千円。
「果たして円安は追い風なのか、向かい風なのか」とまとめていた。
また高山では人気のラーメン屋(高山では中華そばという)はいつも長蛇の列だが、ある店の1杯1800円のラーメンを取材。
そのラーメン店では通常1000円、デラックス1500円、その上のスーパーデラックスが2000円で設定。外国人観光客の9割は2000円のラーメンを注文していくのだという。
メディアでは地元の日本人観光客に「1800円のラーメンは?」との問いに
「その値段だと子どもたちと「違うのにしよっか?」ということはある」と答えたとし
「もはや庶民向けのお値段とは言い難いところもあるが外国人観光客にとってはお値打ちのよう」と帰結。
このニュースを見ると「外国人バブルに便乗していますね、庶民は大変なのに」とのネガティブな印象を与えているなと思ったのが正直なところ。
需要と相場は連動する。「高くても売れるのだから何が悪いのだ」の気持ちはわかるがいささか正論すぎて「はい、そうですね」地元の人は思わないかもと思った次第。銀座のラーメンの1800円はさすが、銀座と言われるが、高山の1800円はニュースになるのだ。
ゴールデンウィークを明け、こんな記事も目にした
「外国人観光客に“二重価格”「正当化できない」の声も 普及の課題は“明確な線引き”」(テレビ朝日5/10)
外国人客と日本人向けで異なる値段をつける「二重価格」を採用する店が現れている。海外では一般的だが日本でも広まっていくのだろうかと、ある海鮮レストランの事例が紹介されていた。
そのレストランでは海鮮食べ放題の平日6,980円で日本に住む人は1000円引きにしたという。店側の理由としては食べ方や素材を知らない人も多く、説明も必要。接客コストがかかるからとしている。
二重価格はハワイのダイヤモンドヘッドはハワイ在住の人は無料、観光客約800円、エジプトのピラミッドは現地人は約200円、観光客は約1800円という事例も挙げ、今後日本でどのように線引きがなされていくか、と帰結していた。
確かに単純に外国人が1000円高いというのは無理筋かもしれない。サービスにはコストがかかるのは理解できるから、特別サービスが必要ならそのコースを選べるようにするか、チップとして自主的に支払われる工夫したらいいと思う。
しかし現状の円安、インバウンド需要を考えると二重価格の問題は今後、避けて通れないだろうな、と感じたニュースをご紹介した。
二重価格といえば、テーマパークや遊園地で「ファストパス」なるものを知り、お金を払えば並ばなくて済むとはなんと合理的なのだろうか、と驚いたことがある。
私は長蛇の列が並ぶのが苦手。人気のラーメン屋とか定食屋でもファストレーンのように別料金を払えば先に食事をさせてもらえるようになればいいのにと思うが、これも印象悪いだろうな。
最高経営責任者 蜘手 健介
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