(6)大型連休と日本の消費購買意欲(2024.5.13)
今年のゴールデンウィークは最長10連休だったそうだが皆さん、連休はいかがお過ごしだっただろうか。(今年は他にお盆休み最長9連休、秋休み最長10連休と土日を含めた3連休は10回ある。)
それを聞くと「うちの会社は休み少ないかな」と心配する経営者もいるかもしれないが大型連休を取得しているのはどのような業界だろうか。
東京商工リサーチの昨年4月24日発表のデータによれば
・2023年のGWは9連休で5月1日と2日は平日。アンケートで最も多いのは5連休で60%。
・それに続くのは4連休以下の19.2%。規模別では大企業が13.6%、中小企業が20.0%で中小企業は4連休以下が多い。
・一方9連休は11.9%。大企業が17.8%、中小企業が11.0%と大企業がポイントで上回っている。
まとめとして、業種別で4連休以下が多いのは「農・林・漁・鉱業」43.7%と「小売業」の40.1%。一方9連休は「製造業」の19%。「飲食店」や「娯楽業」など消費者が対象の業種ほど大型連休は「書き入れ時」で連休取得が難しく、一方で製造ラインを止めてしまう製造業は大型連休を取りやすいとしている。
今年の“大型連休” 6割の企業が5連休 大企業の2%が10連休超、中小企業は2割が4連休以下
これは昨年のデータだが今年も同じ傾向だろうと思う。
弊社では面接の時に「連休は短いし、土日が仕事でも大丈夫ですか?」と確認し了解を得られた人だけ入社できるようになっている。結婚、出産、子育てなど長く働くうちに環境が変わればそうもいかなくなるが基本的にはそのスタンスである。
しかし最近は日曜日休みのリフォーム会社や工務店も増えてきた。勤労者、サラリーマン世帯を対象としていなければ確かに大きな問題はないかもしれないし、子育て世代社員が多い場合はいっそのこと日曜休みにした方が採用しやすいのかもしれない。
この辺りは市場と会社の事情による。
閑話休題
この連休前後で円が急激に買い戻され1ドル159円だった円が一時151円まで値上がり現在153円前後になっている。米国の雇用統計や日銀・政府の円買い介入などとされているが、どちらも一時的なものであるという見方は変わらない。
ところででは現在の日本でしっくりくる円の価値はどのくらいなのだろうか。
「バブル期」を経験している老齢の方々は派手に世界に進出し成長をした日本を知っている。1ドル75円という時代もあった。私には1ドル75円と160円のどちらが異常なのかはわからない。もっと言えば適切なドル円がいくらなのかもわからない。
ただ日本国民として円が売られ安くなっていくのは国力が凋落しているからなのではないか、ぐらいは考えることができる。
政治家は日本経済には底力がある、円安を輸出企業にとっては好都合だ、と半ば放置していたとしかいえないこの状況。責任は日本政府と日銀にある。
ところで国内の景況について。出張先や街で飲食店とタクシーは3月、4月は悪かったという声を多く聞いた。「ニッパチ」の2月が続いている感覚だという。
そういえばリフォーム集客も3月〜4月は重かった。2〜3割減だという実感値。
国内経済の要は消費である。輪転機でいくら紙幣を印刷しても購買意欲がなければ市場には出てこない。そうなると経済は廻っていかない。
現在の日本の問題は休みの多さや円安ではなく、消費意欲が減退していることではないかとも思う。
昨年来から弊社顧客のローン審査落ちも目立つようなってきた。特に土地+建物の新築やリノベのニーズである。サブプライムローンで米国は危機を迎えたことがあったが、貸せない人に貸す方法を探すのはいかにも米国らしい。
円安を止められない政府と国力が落ちつつある日本。よくも悪くも資本主義経済の日本。
日本も米国と同じようにアグレッシブにせよとは言わないが、金利を高くしリスクを負ってでも購買意欲の高い人たちを大切にしないといけないと思うがいかがだろう。
円安はともかく、せめてもう少しローンが通りやすくならんかな、と思う次第。
最高経営責任者 蜘手 健介
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