635(14)Jackグループ全国大会と政策の提言と地域産業化(2023.8.13)
7月27日、Jackグループ全国大会が大阪のANAクラウンホテルにて開催された。62社約130名の方に参加頂き、盛況のうちに無事閉幕した。
今回は開催週にさまざまなイベントが重なったこともあり参加人数に不安を感じていたが、蓋をあけてみれば定員140名の会場はフルハウス。外は35度を超える夏、会場内は飛び交う熱気でまさにJackらしい夏の全国大会だった。参加された方、またスタッフ・関係者の皆様には心から感謝申し上げたい。ありがとうございました。
さてこの全国大会ではさまざまな発表があった。通期開催になった営業マンコンテストの「J1グランプリ」は営工部門に加えセールス部門が新規で追加されたがトップ集団は相変わらずの高いレベルを推移していたし、外壁塗料ムキコートの販売では住泰社が2位にダブルスコアをつけてNo1を獲得。
第9回となるリフォームアイデアコンテストの最終審査会では3名の審査員が塾考、議論しJack会員であるサンプロ社のデザインワークスがグランプリを受賞した。
最後の中西先生(審査員長)の講評でもあったように回を重ねるごとに応募作品のクオリティが高くなっている。特に事前に開催された審査会で選定されたグランプリ候補の3作品がそれを表していた。惜しくもグランプリ受賞とはならなかったが、猫との共生をテーマにリノベーションをした今井さんのプレゼンは圧巻だった。
ちなみにその作品に対しても各務先生のコメントも圧巻で(才能のある人が才能のある人にコメントしてるなあ)と感じた次第。各コンテスト、受賞をされた皆さま、おめでとうございました。また1年、この晴れ舞台に向けて頑張ってほしいと思う。
閑話休題。
当日の私の講演内容は大きく2つ。1つは業界団体としての政策提言について。Jackグループの活動は「共に集い共に学び共に成長する」の理念の元、団体交渉力を生かしたコスト低減や業績向上のための情報提供などがあるが、やはり最終的には国民生活を向上させるための政策の提言と、実現に向けて活動することだと私は考えている。
私のアイデアは3つあるが、
1 住宅の減価償却と住宅リフォームや資産価値を向上させるメンテナンス費用を家計の経費、つまり所得控除とすること。
2 セカンドハウス所得減税。現在ある固定資産減税ではなくもっとダイレクトに所得減税することで多様化するライフスタイルを支援すること。
3 残価設定住宅ローン制度の導入。現在の生命保険担保(団信等)やリバースモーゲージといった個人の生死にかかわる制度ではなく、自動車、スマホのように残価を設定すること。住み替えを促進する狙いがある。
れからは一生住み続ける家ではなくライフスタイルに合わせた家が必要となる。子供の教育のために学区で選ぶ、子育て後には郊外に住む、老齢になれば暖かいところや都心に住み替えるなど、人口が減少し空き家が増え続けることをメリットに置き換えた政策にもなる。
住宅産業は裾野が広く、携わる人が多い大きな内需産業だ。株価や円高・円安など国家経済を左右する指標ももちろん重要だが、特に地方は中小企業とサービス産業に従事する人が多いのが現状である。この下支えはやはり住宅政策にある。もっと住宅を購入しやすく、人生を豊かに送ることができる環境になれば経済や雇用に関してもプラスになるだろう。
2つめは採用難時代の住宅事業者のあり方について。
人が採用しやすい時代はシンプルなビジネスモデルで多店舗展開をする方法がもっとも生産性が高く成長軌道に乗せやすかった。今でも採用に困っていない企業はそれがいいと思う。しかし地方の中小リフォーム会社の多くは採用難の上に、退職した人材の多くはこの業界に留まらないという現実がある。
この傾向は大きく変わらないとするなら今後のリフォーム会社は「1種専業のリフォーム会社」から地域の暮らしを支える「地域産業としての住生活企業」への進化が求められると考える。
例えば弊社ロビンでは岐阜県という地域に特化した事業展開を行っており、4月から新築事業をキックオフした。ちなみに受注1棟目は20年前に全面改装をした時のお客様の娘さん(当時高校生)である。長くお付き合いしているOB客は良くも悪くも自社のことを知っている。商品やサービスの優位性ももちろんあるだろうが、情報が輻輳する社会ではやはり「人=会社」が最も信用できる商品なのだ。
リフォーム会社の地域産業化、その価値は今後、高まっていくだろうと思う。
最高経営責任者 蜘手 健介
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