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2016.05.22
熊本地震視察と義援金
5月6日。ゴールデンウィークの合間にJackグループ・九州ブロック会長の中村理事と今回の熊本地震で大きな影響を受けた熊本市のグッドハートの平田社長の元へ伺った。
今回の目的は2つ。リフォーム事業者として住宅を含む構造物の損壊の実態と復旧・復興に際して住宅事業従事者にできることについての視察。もう1つの目的はグループの有志で集めた義援金を渡すことであった。
今回は時間の都合上、福岡から自動車で熊本入りをした。
高速道路は目立った渋滞も損壊も見られず順調であったが熊本インターチェンジのゲートは取り外されており、地震の被災の跡が見られた。
グッドハート社にて平田社長とお会いし、被災についてお見舞いを申し上げ、ご無事であったことに安堵をした。平田社長本人もすこぶる元気そうで何よりであったが、実際は矢継ぎ早になり続ける顧客からの電話対応、職人さんの手配などしなくてはいけないことに気持ちが向かっているようであった。
被災地の視察をした。今回の熊本地震の特徴は震度7が2回発生したこと、その後にも群発的に地震が発生していること。今回の地震で注目を集めている中央構造線に沿ったラインの損壊が壊滅的であったことだ。中央構造線は関東から九州へ、縦断している大断層系で日本列島の成り立ちに大きく関わっている構造線である。
自動車で走ってみると、ややブルーシートなどで屋根を覆っているのが点在はするものの、熊本市内は平常を取り戻しているかのように見えた。ホテルの営業は未稼働のところも多いようだが飲食店や繁華街は通常を取り戻しているという。
しかしその景色は益城町に入った辺りから一変した。ブルーシートのかかっている家はまだよい方で、紙の家のように木っ端微塵になっている家屋も多く見られた。「震度7ってこんな感じになるのか」と改めて自然の摂理の大きさに驚愕をした。東北沖大震災の時には見られなかった倒壊の仕方だと感じた。
断層から外れているとみられる地域との違いは驚愕であった。これは民間事業者にできることは限られているだろう、というのが率直な感想であった。倒壊の原因は設計仕様の問題ではなく日本列島の問題だと感じた。
グループの義援金については29社に協力を頂き、150万円が集まった。有志頂いた方には心より感謝申し上げたい。
支援の仕方は色々あるだろう。私が訪れた前日まで、すみれ建築工房の高橋社長は社員大工と共に5日間、滞在し、被害のあった家屋の調査や現場作業に汗を流したとお聞きした。福岡のTRNの中島社長は地震発生直後の水も食料もない時に福岡からトラック1杯の物資を持ち込み、グッドハートの社員さん、ご家族は涙を流して喜んだとお聞きした。
それぞれボランティア活動に参加をしたり、近隣の方へ代理で依頼をされたりと行動は違うにしろ「何かできることはないか」という気持ちは皆、同じなのだ。経済人として利益を上げてより多くの納税をする、経済を停滞させぬよう消費を多くする、ふるさと納税を利用する。何もできなければ、遠い空から声をかけてあげる。人と人はつながって生きている。そう感じるだけでもいいと思う。
今回、「会社に余裕があるわけではないのですが、使ってください」とメッセージを下さった会員もおられた。この義援金は心の込もったお金である。私にかかるその責務は小さくはない。
今回、この義援金をどのように利用していただくかは理事会からの意見を聞いたが、結論から言うと150万円を1万円、150枚のリフォームクーポンにしてお渡しをした。
平田社長自身、現金を受け取るのはやはり心苦しそうであったし、事前に「修繕をしなくてはいけないが、お金に困っている方や収入のない老人の方が途方に暮れている」ということを聞いており方策を思案した。
そこでグループとしては150万円分のクーポンを被災地・熊本市の会員である平田社長に渡し、平田社長の判断で給付してほしいとお願いをしてきた。上限を決めるなり、優先順位についてはお任せをしてきた。費用負担があれば大きな改修はできぬともそれによって生きる力が湧くこともあるかもしれない。
今回の視察ではボランティアなどお手伝いする時間が取れなかったのは大変残念であった。日帰りで熊本を離れる際、平田社長に「困った時にはお互い様です」という声をかけさせていただいた。
機中にて「復興でき、次に震災などがあれば必ず支援する側になります」という平田社長の言葉が頭を離れなかった。
人と人は繋がっている。そう感じた熊本視察であった。
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