新緑の季節

さて連休真っ最中ですが、みなさん、楽しんでおられますか？私はどこにも出かけず、こもって原稿仕事や今期の数字など仕事脳です。というか連休前に風邪をひき体調を崩してしまったので、やることが一杯です、、、 Robinの蜘手です。 しかし今、どこに行っても外国人の方を多く見かけますね、ということでコラムにまとめました。 世界の中の日本 　先日、名古屋駅で新幹線をホームで待っている時のこと。 「新幹線が入ってきますので黄色い線から離れてください」と大きく何度も放送が入った。見てみると新幹線が入ってくるホームから線路に身を乗り出し、スマホで写真を撮ろうとしている男性がいた。駅員はその男性に向かって放送を流していたのだろう。しかし何度も放送がかかってもその男性は一向に離れようとすることはなかった。これだけ大きく放送で注意されているのにハートの強い男だなあと思ったのだが、その男性が振り返った時に従わない理由がわかった。外国人。おそらく男性は放送を無視していたのではなく、日本語が理解できなかったのだろう。 先日、４月初旬に大阪で宿を予約しようとしたらどのホテルも約３倍の価格になっていて驚いた。 やっと予約の取れたホテルのフロントでなぜ宿泊代が高騰しているのかを聞いたところ、外国人の団体客が多くどのホテルも予約が取れにくい状況だという。見回してみるとホテルのロビーに外国人が多くいた。エレベーターで一緒になる人が日本人だとわかると何故かホッとする感覚があった。 ホテルマンいわく「特に今年は４月の桜の季節になってから外国人の方が団体多く、花見を見に行かれているようです」とのこと。 ここ数年、どこへ行っても外国人観光客が目につくようになった。円安の影響も大きくあると思うが、東京オリンピックに向けて日本という国のプロモーションの効果が出ていることや、観光的魅力が認知されてきたのだろうと思う。 世界のセレブが愛読しているというアメリカの「トラベル＋レジャー誌」での２０１４年世界の観光都市ランキングでは堂々１位に京都がランクインされている。上質な異文化を体験でき居心地のよい都市が上位にきている傾向にあり京都はその代表なのだろう。 データを見ると２０１０年には１０００万人の外国人観光客が来日している。２０１５年は１３００万人と予測がされている。おそらくこのまま円安傾向であれば増加すると予測され３０００万人まで伸びるという発表まである。３０００万人といえば今の約２．５倍から３倍である。実現すれば新しいサービスや商機や産業も出てくるだろうが、出張で外国人が新幹線の半分を占めるなんてこともあるだろう。それもすごいことだと思うが、ついでに世界の観光客数のデータを調べてみた。 １位はフランスであり年間８４００万人（ちなみにフランス人口は６６００万人） ２位がアメリカで６９００万人。３位がスペインで６０００万人。４位が中国で４７００万人である。身近な国であるタイでも２６００万人で１０位、マレーシアも２５００万人で１１位であり、１０００万人である日本はなんと２７位。隣国の韓国の１２００万人より下位であった。このデータを見ると１０００万人から１３００万人になるのは、確かに伸び率は高いが、その一方、世界からみた観光客数でいうと観光地としての日本はまだまだ未開発なのではないだろうか。ビザや観光資源の開発など行政的にもすべきことは多くあるのだろうと思う。 外国人が多く日本を訪れることでいいことばかりではない。日本文化を堪能して頂くのは大歓迎だが、ホテル料金が高騰するのは悩ましいものだ。それでも日本に来て楽しんでくれる外国人がいることには素直に嬉しいと思うし来日した外国人がまた来たいと思う国になってくれるといいと思う。３０００万人の来日数があれば経済への影響は小さくないだろうし教育環境へのイノベーションも起きるだろう。 子供達のみならず私たちこれを機会に日本人のアイディンティティーを見直すにはよい機会である。幕末、室町というような暗記型の「覚える歴史」ではなく、立国や建国、今の私たちが持っている歴史の流れ、その結果である憲法、そして解釈などいわば「考える歴史」が意味を持ってくるだろうし、日本人として多くの方がもっと日本に興味をもって欲しいと願う。