ガス給湯器の選び方！便利機能など費用と相場を解説します

　ご家庭の「お湯」を作り出すのに必要不可欠な“給湯器”。ガス、石油等の燃料、設置場所や使用方法により種類は様々ですが、各ご家庭の地域制、生活スタイル、ご予算に合わせて最適なものを選んでいきたいですね！その中でも今回はガス給湯器に関してご説明致します。

ガス給湯器とは、その名の通りガスでお湯を沸かし、供給する住宅設備機器です。給湯器のおかげでキッチンでお湯が使え、あたたかいお風呂に入れます。

 

ガス給湯器機能別の種類

ガス給湯器は給湯器能に応じて種類がございます。

ガスふろ給湯器

1台でキッチンやシャワーなどの給湯と、自動湯はりや追い焚き機能を備えたタイプです。

また、ガスふろ給湯器には、設置フリータイプ（給湯器から離れた浴槽でも、ポンプでお湯を循環させて自動で湯はり・追い炊きができるタイプ）と浴槽隣接設置タイプ（戸建住宅など、浴室に隣接してガス給湯器を設置する時におすすめです。上下2つの穴でお湯を循環させ、おふろを沸かすタイプ）があります。

ガス給湯器（高温水供給式タイプ）

自動湯はりを備えたタイプです。1台でキッチンやシャワーなどの給湯ができます。お好みの設定温度（約38℃～48℃）で設定湯量まで自動的に湯はりをし、約80℃の高温水を共有することで追い炊き気分が味わえます。

ガス給湯専用機

1台でキッチンやシャワーなどの給湯ができる給湯専用タイプです。給湯栓を開いて湯はりをし、設定湯量で自動ストップするものと、リモコンのブザーでお知らせがあった後、手動で止めるものがあります。

壁貫通タイプ

バランス型ふろがまから取り替えができるタイプです。本体が給排気口の中に収まるため、広い浴槽を取り付けることができます。また、壁貫通タイプにはガスふろ給湯器とガス給湯専用機があります。

ガスふろがま

水を湧きあげるタイプで、残り湯の追い炊きも可能です。お湯が冷めた場合は追い炊きができ、前日の残り湯を沸かし直すこともできます。

追い焚き専用のものから、シャワー付や洗面所などに給湯できるタイプもあります。

ガス給湯暖房用熱源機

給湯、自動湯はり＋追い炊き、温水暖房の機能を備えたタイプです。ポンプでお湯を循環させて、自動湯はり・追い炊きができます。浴室暖房乾燥機やミストサウナ、床暖房などが使用できます。

設置場所別の種類

　一般的な戸建て住宅で主流なのは、屋外に設置するタイプです。壁に取り付ける壁掛け型と、地面に置いて使用する据置型があります。チラシに掲載している商品は、こちらの壁掛け型となります。

基本的に給湯機器を交換の場合、同じ設置形式のものを選びます。壁掛けから据置、据置から壁掛けへの交換も可能ですが、配管工事（水道・ガス）が別途発生します。

　その他にも屋内設置や、マンションなどで使用されるパイプシャフト設置などがございます。これらは交換できる機種が限られる場合が多いため、既存品番から交換可能な商品を調べましょう。ただし、現地の水道管・ガス管状況によっては推奨品であっても設置できないこともありますので、必ず現地確認をしてもらいましょう。

エコジョーズって何？

　よく耳にする『エコジョーズ』、ガス代がお得になるって聞いたけど、どういうタイプの給湯器を差すの？と思われる方も多いかと思います。

 

エコジョーズは簡単に言うと、排気熱を再利用してお湯を沸かす仕組みで、従来品よりも少ないガス消費量で効率よくお湯が沸かせるもののことを指します。ガス消費量が少ないので、その分ガス代も安くなります。（※年間で約15,000円～お安くなることも！）また省電力のため、二酸化炭素排出量も削減します。

エコジョーズは従来品に比べ、本体のお値段は上がりますが、ガス代が安くなりますので、数年でその差額は埋められます。

給湯器の能力（号数）

チラシなどに、「20号」「24号」といった記載がありますが、こちらは給湯器の能力【水温＋25℃のお湯が、1分間に出る量（L）】を表します。号数が大きいほど、一度に大量のお湯を使うことができるので、家族の人数、お湯の使い方などから最適な号数を選びましょう。

・16号：ワンルームのマンションなど、一度に複数個所で使用しない単身世帯にオススメです。

・20号：一度にたくさんのお湯を使用しない、ご夫婦二人家族などにオススメです。

・24号：シャワー、キッチン、洗面と使用時間が重なり、一度にたくさんのお湯が必要なご家庭にオススメです。

おふろの沸かし方

チラシなどに「給湯専用」「オート」「フルオート」といった記載がありますが、こちらはおふろの沸かし方を表します。

・給湯専用

その名の通り、給湯のみの機能になり追い炊きはできません。

・オート

湯はりから、追い炊き、保温までが自動です。

・フルオート

湯はりから、追い炊き、保温、足し湯まで、すべておまかせ全自動です。

メーカーによって呼び方が違ったり、若干の機能の違いがありますので、しっかりと確認を行いましょう。

便利な機能

　今どきの給湯器はお湯を沸かすだけではありません！お風呂タイムが快適になるような機能や、便利な機能がありますので、少しこだわって給湯器選びをしてみるのもいいのではないでしょうか？メーカーごとに種類は様々ですので、一部を簡単にまとめてご紹介いたします。

・配管洗浄

入浴人数、風呂の湯温、気温から風呂配管の汚れを想定して、自動で賢く風呂配管を洗い流します。

・UV除菌

入室すると自動でセンサーが検知し、所定時間後、UV除菌ユニットで浴槽のお湯を除菌します。

・アプリ対応

専用アプリを使ってリビングや外出先でも給湯機器の操作が可能です。給湯器の使用状況も確認ができ、離れて暮らす家族が普段通りに生活しているかを確認できます。

・マクイロバブル

20マイクロメートルという微細な気泡が、お湯とともに噴出されます。浴槽内にお湯の流れを生み出し、いつもあたたかいお湯でお肌を包みます。

チラシ商品の解説

Rinnai　給湯専用

本体：RUX-A1616/2016/2406W-E　※Rinnai　HP　詳細はこちら

リモコン：MC-145V

給湯専用の給湯器です。（追い炊き機能なし）

１台でキッチンやシャワーなどの給湯ができる給湯専用タイプです。音声ナビタイプならお湯はりが終わると自動的にお湯をストップして、音声でお知らせします。

NORITZ　追い炊き付き給湯器

本体：SRT-1660/2060/2406SAWX-2 BL　※NORITZ　HP　詳細はこちら

リモコン：RC-J101

オートタイプの給湯器です。1台でキッチンやシャワーなどの給湯と、自動湯はりや追い焚きが可能です。浴槽の温度を自動チェックし、お湯が冷めれば自動で追い炊きします。

Paloma　エコジョーズ

本体：FH-E2021SAWL　

リモコン：MFC-250V

上記、ノーリツの給湯器と機能はさほど変わりませんが、こちらはエコジョーズの給湯器です。前述の通り、エコジョーズは排気熱を再利用してお湯を沸かす仕組みで、従来品よりも少ないガス消費量で効率よくお湯が沸かせ、その分ガス代も安く済みます。給湯器交換をされるほとんどの方がエコジョーズをお選びいただいております。

工事の費用と流れ

　給湯器交換の費用は、給湯専用の場合7万円～、従来品（オート）タイプの場合13万円～、エコジョーズの場合14万円～となります。工事時間は2時間～です。

 

まずは電源コードを抜き、ガスの元栓・水道の栓を閉め、ガス管・水道管を外し、その後給湯器本体を取り外します。新しい給湯器を取り付け、ガス管、水道管を繋ぎ直します。繋ぎ直しの際、配管の位置がずれる場合があるので、その場合はふり直し（配管延長等）を行います。

続いて室内に入ります。キッチンとお風呂にリモコンが付いている（もしくはどちらかに付いている）ので、既設のリモコンを外し、配線も外して新しいリモコンの接続、取付けをします。

お風呂のリモコンは、リモコンの周りにコーキングが打ってありますので（※水が入るのを防ぐため）、新設後もコーキングを打ち直します。その後給湯器本体の電源を繋げば完成ですが、ガス漏れ、水漏れのチェックをし、試運転をして正常に動くかどうかの確認をしてお引渡しとなります。

 

エコジョーズの給湯器の場合、ドレン排水の処理が必須となります。エコジョーズでは200℃の排熱を50℃まで下げる際に水蒸気が発生し、それが結露するため、ドレン水となって排出されます。ドレン水は人体への影響がないものの、給湯器使用のたびに排水されるものなので、かなりの量が出ます。垂れ流しにしていると給湯器付近が湿ったままの状態となり、カビや苔の原因となります。

以前は法律により汚水系統の排水に接続する必要がありましたが、現在は国交省のガイドラインから雨水系統への接続も可能となりました。（自治体により異なります）給湯器の位置からどこへ排水が可能かもしっかり確認をしましょう。

お湯を沸かすだけではなく、意外と奥が深い給湯器・・・。早ければ10年経たないうちに「急に水になる」「リモコンがつかない」などの不具合が見られます。壊れてしまってからでは遅いので、不調が見られたらお早めに交換を検討してみてください。