ランドリールームって本当に必要？後悔しない？プロの知識を事例付きで紹介

「洗濯物って皆さん、どこで干されていますか？」

「家事動線を楽にするにはどうしたらいいですか？」

家づくりにおける注文住宅や全面リフォームの魅力は間取りを決められる設計の自由度が高さにあります。

しかしそれ故に「それって本当に必要？」「結局その場所って物置場になるよね」「その広さで十分かな」といった贅沢な悩みも出てくることもしばしあります。

間取り図を何度も見直して、色々と思い描き悩むのも注文住宅の魅力。でも後悔はできるだけ少ない方がいいですよね。

私どもは家作りと暮らしについて、過去に設計・新築・リフォームを通じて数多くの企画・提案・施工した実績を踏まえ、今回はランドリルームのポイントをご紹介します。では目次からどうぞ！

「ランドリールーム」ってそもそも何？

ランドリールームとは文字通り「洗濯物を干す部屋」を英語表記にしたものですが、住宅の設計では洗濯―干すー畳む−アイロンかけまでを全て行える部屋として呼称することが多く、裁縫やアイロンなどの家事、PC作業などのワークスペースまでを含めた役割を持たせ配置さることもあります。

広いランドリールームを配置できるなら収納や効率を重視した間取りにしますし、狭いのであれば生活動線の邪魔にならぬよう工夫が必要です。

ただ単純に衣類などを乾かしたり、干すだけならサンルームもそれに当たりますが、一般的にランドリールームは多目的に使う用途で設計・プランします。

設備は乾燥機付きの換気扇や除湿機（家電品）などがあればなお快適に利用できるでしょう。

 

ランドリールームって本当に必要？

「ランドリールーム」をネットで調べると、不要だったとか後悔といった言葉も多くみられます

メリット、デメリットは何事にもありますが、まずは本質的な部分として「室内に洗濯物を乾かすため室内干しの部屋が必要か？それとも不要か？」を決めなくてはいけませんね。

実は私も自宅設計をした時にランドリールームを設計に含めるかどうかを悩みました。

２０１９年　岐阜県１年のうち雨が降った日は１０８日だった

そこで調べたのが「年間の雨の日」

実は岐阜県・愛知県だと１年のうち１０８日は雨が降るというデータがありました。ざっくり１年のうち３０％、雨が降っていることを知り、室内に物干しスペースが必要だとしました。

 

参照元：統計でみる都道府県・市区町村のすがた　にて検索

花粉症対策として屋外で洗濯物を干せない人は多い

またもう１つの理由として私と家族の花粉症がありました。

山も近いため、できるだけ花粉も避けたい。それも大きな理由でした。

しかし、だからといって検討後、除外したこともあります。

・洗濯機の乾燥機を主にて利用する・・・時間がかかるし、気持ちよく乾きません。実際はタオルくらいしか使えません。もしかして乾燥機の問題もあるかもしれませんが。

・浴室の換気乾燥機を利用する・・・うーん。自宅はユニットバスではないため気密性もなくこれ除外しました。

結果的にランドリールームをプランの取り入れる、となった理由です。

さてランドリールームどこに作るか？

サンルームとして独立させる、日当たりの良い２階に物干し専用スペースを作る、浴室に乾燥機をつけてそれで強制的に干すなど考えましたが、最終的には、小さいランドリールームに洗濯機、物干し、アイロン、パントリー、生活必需品の在庫（テッシュやタオル、洗剤など）などを収納する多目的ルームとして設計をしました。

ランドリールームを作って後悔しているか？

確かに家事室やワークスペースなどと多目的にすればするほど「ゴチャゴチャ感」は出てしまいます。今は家電品や充電物も多く電源コードなどもなかなかまとまりません。

しかし洗濯物や物干し、それから畳んで収納へ移動できる場所を１つにしたことで、効率はよくなりました。自宅の場合はランドリー専門ではなく多目的ルームにしたことで、この部屋がないと収納する物と場所がバラバラになるため不便だったろうなと思います。

そういう意味でも私はランドリールームを作って正解でした。

しかしもうひと工夫をするなら？

自宅でのランドリールームですがもうひと工夫するならどうしていたか？といえば

・室内物干しを１つではなく２つ付ける。（梅雨時期など１つでは不足する）

・除湿機の置く場所を確保する（あったほうがいいです）

・通気性や風通しをもっとよくする（風通しをよくするほうがいいに決まっている）

・回遊できる設計にし、行き止まりにしない（物置場になってしまう）

スペースがあるから、確保できたからといって安易にプラン化せずしっかりと計画しましょう。

特に除湿機は梅雨時期の連続した雨模様の時に威力を発揮しますよ

ランドリールーム必需品　室内物干し商品

家庭用の物干しとして使える商品を紹介します

ホスクリーン

川口技研のホスクリーンです。（製品紹介WEBサイト）

物干しスペースを作るなら最もポピュラーな商品です。サイズも揃っていますし価格もお値打ちで利用しやすいのではないでしょうか。

定価１６,９００円（税抜き）からあります

昇降式ホスクリーン

こちらも同じく川口技研のホスクリーンですがこれは昇降機タイプで、棒状のものや紐式で収納できるのが特徴です。（製品紹介WEBサイト）

物干しスペースを作りたいが、何も干さない時には収納しておきたい時に便利な商品です。自宅もこれを採用しました。価格は先程のよりは少し上がりますが、こちらもお勧めです

定価２３,５００円（税抜き）からあります。

とまあ、私見を含めてここまで書いてみましたが、ここからはRobinの事例をご紹介します。

ランドリースペースの施工事例をご紹介

R.043家事がスムーズにできる家【中古住宅リフォーム】　岐阜県飛騨市（全面リフォーム）

（施工ギャラリーはこちらから→https://www.e-robin.com/works/reform12857/）

家族４人で賃貸住まいをされていたオーナー様。お子さんの成長に伴い家が手狭になってきたこともあって中古住宅購入＋リフォームをされました。

設計プランのご要望として

「安心して長く住めるように構造をしっかり補修したい」

「共働きなので家事がスムーズにできるようにしたい。室内で衣類や洗濯物が干せるようにランドリールームがほしい」

というものがありました。

共稼ぎの方であること、子育て世代であることから、ランドリールームは必須になりますね。

プランでは風呂・洗面脱衣・トイレなどの水廻りは北西に集約し、洗面脱衣室に隣接してサンルームを設けました。サンルームに洗濯機を設置し作業カウンターを設けることで、洗濯→干す→アイロン→たたむの作業を楽に。脱衣室には家族の着替えやタオルが収納できる大容量の収納棚を設置しました。

洗面脱衣室に隣接したランドリールームがとても便利で重宝しているとオーナー様から声が届いていますが、これも全面リフォームの魅力の１つですね。

設計、建築する上でランドリールームをどの位置にするかは日当たりや生活スタイルによって変わります。例えばリビングやキッチンの隣の場合もありますし、クローゼットや衣類収納を一緒にし使いやすくリフォームする場合もあります。

窓の位置や大きさもポイントですね。ただの１部屋と考えず設計やビルダーとよく相談をしてくださいね。

梅雨時期など湿気が気になる方は除湿機は必需品になるでしょう。

R.034納屋を新築同然にリノベーション！「眺めのいい家」　岐阜県高山市（全面リフォーム）

こちらのご家族もお子さんが産まれるのをきっかけに住み替えをご希望され、ご主人のご両親の敷地内にある納屋を思い切って全面リフォームしたオーナー様の実例です

（施工管理ギャラリーはこちらから→https://www.e-robin.com/works/reform10904/）

プランとしては、階段を中心に回遊できる動線をつくり、玄関から入って廊下で手洗い、上着を脱いでLDKに入るという動作がスムーズにできるようにしています。

また洗面から脱衣室、お風呂にもつながっており脱衣室は洗濯機を設置できるように計画して、洗う・干す・収納するという家事ができるランドリールームとなっています。

脱衣と洗面は分けて計画し、生活動線と家事動線のスムーズさを両方叶えたプランに。またスペースを有効に使えるように階段下に収納を計画しました。冷蔵庫も隙間なくピッタリと収まるようにしました。

大きなFIX窓がまるで絵画のように素敵な全面リフォームになりましたが、住み心地に満足頂けると嬉しく思います。

ランドリールームも特徴として「時短」になるかどうかがあります。どんなにこだわりをもって設計し建築した家でも、動線や作業手間が増えるのはマイナスポイントですよね。

理想として何を求めるか？生活スタイルも変化をします。家族も増えることもありますしその逆もあります。家づくりは考えることが多いですが、その分、愛着がわくものです。

 S.164「好き」と「使いやすさ」を詰め込んだ家　岐阜県各務原市（新築）

（施工事例ギャラリーはこちらから→https://www.e-robin.com/works/custom13290/）

こちらはRobinで土地相談からスタートした新築物件の実例です。

プランの特徴として、脱衣室と別で設けた洗面所にはメイクスペース・家事スペースとしてのカウンターを設置。洗面ボールや水栓はお好みの物を選んで組み合わせたオーダー品です。

部屋干し空間を兼ねる提案でウッドデッキにも出ることが出来るため開放的で機能的な空間に仕上がりました。カウンターは洗濯物を畳んだりなど家事の時にも役立ちますのでランドリールームとしての機能も兼ねています。

朝洗濯をされるとの事だったので、午前中よく日が当たる東にウッドデッキを計画している最中です。

統一されたナチュラルテイストが印象的なRobinの家ですね。家が癒しの空間になれば毎日の生活も気分も上がりますね。

S.138自然素材に囲まれてすこやかに暮らす家　愛知県豊田市（新築）

（施工事例ギャラリーはこちらから→https://www.e-robin.com/works/custom96/）

自然素材を使ったRobinの家のテイストに囲まれたい。そんな思いを実現した実例です。

プランの特徴としては、2階に脱衣所があることによりバルコニーまでは洗濯がしやすい家事動線がつくられています。また2階にある主寝室には大容量のウォークインクローゼットがあり中には家事用カウンターが。2階で完結するランドリールームのような動線をつくっています。

設計中も、家の中も外もとことん動線にこだりたいというオーナー様にRobin設計がしっかりと提案し、打ち合わせを重ねました。

その甲斐あり、家事動線、お子様の動線、外部からの動線・・・ヒアリングを丁寧に行い、お客様の暮らしとライフスタイルにぴったりオーダーメイドな動線になるようにしています。

まとめ

ランドリールームは分譲住宅や建売住宅にはあまりみられない部屋で、なおかつ家事動線や生活動線も関連します。

　ただ単純に室内物干し場が欲しい程度で設計に織り込むと、それはただの物置になる可能性も高いと言わざるを得ません。

しかし逆に言えばそれらを理解し、きちんと設計すれば生活はかなり効率的になります。

それに風通しや光の入り方なども折り込めば満足いくランドリールームになるでしょうね

悩みどことも多い部分ですが、それも注文住宅や全面リフォームの魅力の１つ。楽しんで家作りをしてください

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